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特集 (5)怖くても「この扉を開けなければ!」と…

2015年1月9日更新
写真:真飛聖=撮影・宮川舞子 真飛聖=撮影・宮川舞子

――今後はどういう方向にいきたいですか?

 コントができる女優にはなりたいです(笑)。

――なるほどなるほど。

 コメディが好きなんです。「笑い」って、お芝居の中でもそうですが、日常の中でも絶対に必要じゃないですか。だから、お仕事で人を笑わせられたらうれしいなと思います。もちろん、そんな簡単なことではないし、まずは役者としてちゃんと成り立ってからでないと口に出せないことでもありますが、そういう夢はありますね。

――今回の作品も、コメディの要素が大きいですよね?

 そうですね、コメディですね。もう、とってもおかしいですよ(笑)。

――コメディに一番必要なことはどういうことですか?

 「間」じゃないでしょうか? でも、稽古場でやるのと、お客様がいらっしゃるところでは笑いのツボが違いますし、今回は全国を回りますが、その地方ごとの空気もあると思うんです。あまり「間」を考え過ぎずに基本的なお芝居の形は崩さないで、でも、その場の反応にうまく乗っかって、さらに面白くなればと思います。私、宝塚時代は王子のような役も多かったですけれど、三枚目も多かったんです。何だか、そっち担当だったんですよ。

――そうでしたよね(笑)。

 愛子も、男っぽくてサバサバしたところはちょっと男役っぽいですし、やっていて楽しいです。しゃべり口調などは懐かしい感じがします。

――宝塚といえば100周年。記念の年もいよいよ終わろうとしていますが、真飛さんにとってこの一年はどういう年でしたか?

 ミュージカルに挑戦したり、踊ったり、いろんなことをやった年でしたね。宝塚を卒業して、あそこまで踊ることはないと思っていたのですが、自分のお尻をたたいて挑戦した結果、得られたこともありました。これからも、ただ守りに入ってできることだけをやるのではなくて、たとえ怖くても「この扉を開けなければ今のままじゃない!」という思いで新しいことに挑戦していきたいです。そう、今年はこの世界にも慣れてきたところで、「やってみよう」という気持ちが芽生えた一年だったのかもしれません。来年以降もこの思いは変わらず、「あきらめない心」で、自分の可能性をもっと信じていきたいなと思っています。

――では最後に、舞台を楽しみにされているファンの方に一番伝えたいことは?

 この作品は、見ると絶対に自分の日常を振り返りたくなってしまうような会話劇です。だから笑っちゃうんだと思うんですよ。「夢の世界だな」で終わるのではなく、リアル感があるから笑っちゃう。後半ちょっと展開早いぞ!?っていうところもありますが、まあそこはお芝居ということで(笑)。「でも、こんな風に何でも言い合える人がいるのは、いいことなんだな」と改めて感じたり、自分のそばにいる人を大切にしなきゃと思ったり、ときにはちょっぴり反省してしまったり。愛について明るく考えることができる、ハッピーな物語だと思うので、ワクワクしながら見に来ていただきたいですね。ちなみに私、ポスターのような奇抜な格好はしていないと思います(笑)。

――じゃあ、ああいう感じではないんですね(笑)。

 はい、スケバン刑事風ではないと思うんですけど(笑)。でも、イッちゃってる女子なので、楽しみにしていてください。

――ぜひ楽しみにしていたいと思います。

 ありがとうございました!

――ありがとうございました。

<インタビューを終えて>
 お話の中で「ポンポンポンポン」という擬態語が2回ほど出てくるけれど、真飛さんの話しぶりがまさに「ポンポンポンポン」という感じ。笑いが絶えずテンポ感のある、とても楽しいインタビューとなった。舞台の世界と違って映像の世界はタカラジェンヌであったことのアドバンテージがない。それでも幅広い分野に潔くチャレンジされようとしている姿が頼もしいなあとも思った。

 在団中から「その美しさのわりにコメディエンヌ魂のある方だなあ」とひそかに感じてきたのだけど、今回のお話から、コメディにも熱意を持っていらっしゃるとわかってうれしくなった。宝塚卒業から3年半、いい意味での「抜け感」が本来のコメディセンスとうまく結びついて、真飛さんならではの舞台を見せてくれるような気がしている。

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◆「スタンド・バイ・ユー ~家庭内再婚~」
《東京公演》2015年1月12日(月)~27日(火) シアタークリエ
《大阪公演》2015年1月30日(金)~2月1日(日) サンケイホールブリーゼ
《金沢公演》2015年2月4日(水) 北國新聞赤羽ホール
《静岡公演》2015年2月7日(土) 静岡市清水文化会館マリナート
《名古屋公演》2015年2月9日(月) 愛知県芸術劇場 大ホール
《福岡公演》2015年2月11日(水・祝) 大野城まどかぴあ 大ホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.tohostage.com/stand_by_you/index.html

(関連リンク:真飛聖スタッフブログ)
http://ameblo.jp/sei-matobu-we/

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で鋭く分析し続けている。主な著作に『宝塚読本』(文春文庫)、『なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか』(小学館新書)、『タカラヅカ流世界史』(東京堂出版)、『タカラヅカ100年100問100答』(東京堂出版)など。2014年11月に『タカラヅカ流日本史』(東京堂出版)を出版。NHK文化センター講師、早稲田大学非常勤講師。