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特集 (3)蓮水:お正月に宝塚を初めて見て3月に受験…

2015年1月16日更新
写真:蓮水ゆうや=撮影・宮川舞子 蓮水ゆうや=撮影・宮川舞子

中川:近くでお会いしてみても華奢ですよね。ところで宝塚の中で培ってきたものってありますか?

蓮水:私は宝塚ファンの時代がなくて、入るまで見たことがなかったんです(笑)。私のような人はまれだと思うんですが、高校のときに進路に悩んでいて、将来のビジョンがなかったんですけれど、ちょうどお正月に中継で宝塚をやっていたんです。それを見たときに、ぱっと何てすてきな世界なんだろうと思って。元々小さい頃から歌ったり踊ったりするのが大好きだったので、なんと1月にテレビで見て、3月には受験したんです。

中川:ええ!?

――早いですね!

蓮水:あの行動力は私の人生でも1度きりだと思うんですけれど(笑)。何かわからないけれど、受けなきゃって思って、気づいたら願書を出していました。それで運良く受かったんです。

中川:ご出身はどちらですか?

蓮水:横浜市です。

中川:じゃあ宝塚に行くというのは、結構大変なことですね。ご家族は何とおっしゃったんですか?

蓮水:母は元々好きで、天海(祐希)さんのファンだったみたいで反対しなかったんですけれど、父は寂しがっていましたね。

中川:でもすぐに行かせてくれるってすごいですね。

蓮水:それだけ私の意思が強そうに見えたのかもしれないですね。だから、私は「こういう男役になりたい」「こういう先輩みたいになりたい」というのがなかったんですよ。ぽんと入ってしまったから男役というものや、宝塚のかっこよさなど、いろんなことを勉強して何か見えてきたらいいなぁと、ゆるやかな感じで宝塚にいたので、10年ぐらい経ってからやっと自分らしい男役が見えてきたように思います。

中川:それはどんな男役だったんですか?

蓮水:どちらかというと本当の男性寄りで、「男役」というより「男っぽい男役」と言われるようになったときに、あんまり他にいらっしゃらないタイプなのかなと思いました。男役に固定観念がなかった分、新しい男役を作れたのかなと思います。

中川:スタートって大事ですよね。僕がミュージカルをやり始めたきっかけは、2002年の「モーツァルト!」のときに小池先生が僕を見つけてくれて、はじめてチャレンジしたんですよね。2001年にシンガー・ソングライターでデビューしているので、音楽から始まっているんですよ。ただ、ミュージカルというのは、音楽があってお芝居があってですよね。もちろんそこにダンスもあるんですが、僕は歌から入っているのでミュージカルというものに対してもっと音楽的なものがあっていいんじゃないかという思いから始まっているんです。

 でも、いろんな経験をするなかでひとつの概念だけではないんだなと、いろんな俳優の色、個性が、役とハマった瞬間に見えてくるものもミュージカルに必要なキャラクターだし、またそれをお客さんが待ち望んでいるもののひとつなんだなと。もちろん歌がうまいことは大前提でなければいけない役や作品もあるんだなとか、踊ってかっこよく見せていくものが必要な作品とか、色んなことが見えてきたときに、ミュージカルって奥が深いと思いました。

 子供の頃にミュージカルを見たときに、ミュージカルを作りたいと思ったんだけれど、なぜそう思ったかというと、音楽だけでなく、そこに物語があって、登場人物たちの感情があって、それを生身の人間が体現し、物語を生き抜くことに、音楽だけのライブとは違う感動を感じられたからなんです。それがミュージカルをやればやるほどわかってきて。だから僕の芯は音楽で、音楽があってこそのミュージカルなんです。僕自身いい意味で変化もしてきているけれど、変わらないものがあると感じます。

――蓮水さんは中川さんの舞台を見てどんな印象でしたか?

蓮水:私は声フェチなんですよ。好きな声というのがあるんですけれど。鋭角な感じよりも、包む感じの声が好きなんです。中川さんの声はすごく好きですね。

中川:蓮水さんは聞いていると高い声も低い声もありますね。

蓮水:元々は高かったんですけれど、5年目ぐらいのときに小池先生に警官の役で初めてセリフを頂いたんです。「そんな高い声じゃ少年の役しか出来ないよ!」って怒られて、そこから声を低くすることを一生懸命やったんです。男役は元々持っている声帯に負担がかかった声を出すので。

中川:そうですよね。キーは高い方ですよね?

蓮水:高い方が得意ですね。やめてやっと高い音域を出すようになりました。

中川:歌唱指導の楊(淑美)先生からもいろいろと情報を伺っていて、すごく歌がうまいと。

蓮水:いえいえ……。

中川:ますます共演が楽しみになりました。

――北翔さんからも、楊先生からもお墨付きを頂いているんですね。

中川:うれしいけれどちょっとプレッシャー?

蓮水:大いなるプレッシャーです!

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