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特集 【公演評】現代能楽集VIII「道玄坂綺譚」
時空を飛び越える物語に引き込まれ、揺さぶられる

2015年11月17日更新
写真:「道玄坂綺譚」公演から=撮影・細野晋司(世田谷パブリックシアター提供) 「道玄坂綺譚」公演から=撮影・細野晋司(世田谷パブリックシアター提供)

 11月8日、世田谷パブリックシアターにてマキノノゾミ作・演出の「道玄坂綺譚」が開幕した。この作品は、同劇場にて芸術監督を務める野村萬斎が企画・監修として意欲的に取り組んできた「現代能楽集」の第8作となる。(演劇ジャーナリスト・中本千晶)

 「現代能楽集」シリーズは、古典の知恵と洗練を現代に還元し、現在の私たちの舞台創造に生かしていきたいという発想から生まれたものだ。本作では三島由紀夫の戯曲「近代能楽集」から「卒塔婆(そとば)小町」「熊野(ゆや)」を取り上げ、舞台を現代に置き換えて再構成する。「近代能楽集」自体が能をベースとしているから、能と「近代能楽集」の二層を土台とした作品ということになる。

 物語の舞台は、東京の繁華街にあるネットカフェから始まる。シンプルなモノトーン系のセット。だが、舞台後方には能の橋掛かりと揚げ幕を意識したと思われる通路と幕がしつらえられている。一路真輝扮する、自称99歳の小汚い老婆の登場に、ぎょっとさせられる。

 能にも三島にも明るくないが、果たして物語について行けるだろうか?……そんな不安は杞憂(きゆう)であった。時空を飛び越える物語の世界に引き込まれ、揺さぶられた。だが、いつしかそうやって翻弄(ほんろう)される自分を楽しんでいる自分がいたのだった。

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◆現代能楽集VIII「道玄坂綺譚」
《東京公演》2015年11月8日(日)~21日(土)
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://setagaya-pt.jp/performances/20151108-2058-4.html

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で鋭く分析し続けている。主な著作に『宝塚読本』(文春文庫)、『なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか』(小学館新書)、『タカラヅカ流世界史』(東京堂出版)、『タカラヅカ100年100問100答』(東京堂出版)など。2014年11月に『タカラヅカ流日本史』(東京堂出版)を出版。NHK文化センター講師、早稲田大学非常勤講師