マイコンテンツ

ここから本文エリア

特集 (1)ストレートプレーの世界へ修行に出て……

2016年10月7日更新
写真:伊礼彼方=岩村美佳撮影 伊礼彼方=岩村美佳撮影

――今年8月までの舞台を振り返っていかがですか?

 うれしい悲鳴ですが、とても忙しかったです。

――お休みがまったくなかったんじゃないですか?

 そうですね。常に公演本番と稽古期間が重なるような状態でしたね。でも、7月の稽古がそんなに多くなかったので、小旅行に行けました。

――じゃあ、少しゆっくりできたんですね。

 デビューしてから、夏にどこかに出かけることがほとんどなかったので、夏休みというのを久しぶりに味わいました。

――ぜひ、今年8月までの充実した作品たちを振り返って頂きたいと思います。音楽劇「星の王子様」、「ピアフ」、ミュージカル「グランドホテル」、「あわれ彼女は娼婦」、ミュージカル「王家の紋章」と、バラエティーに富んだラインナップで、どれも素晴らしい作品でしたね。

 ありがとうございます。それぞれの現場でいろんなことを感じ、学ぶことがありました。

――「グランドホテル」は個人的にとてもハマった作品で、フェリックス・フォン・ガイゲルン男爵役は伊礼さんの当たり役だったと思います。ミュージカルを主に見ている観客は「お帰りなさい」という感覚でご覧になったんじゃないでしょうか。

 最近は芝居ばかりやっていて、しばらくグランドミュージカルには出演していませんでしたからね。ミュージカルには歌もダンスも芝居もあって、ストレートプレーよりも面白いものができるはずです。でも、多くのミュージカルは歌とダンスを重要視して、どうしても稽古期間も限られているから芝居を二の次にしてしまう傾向がありました。僕はもっと芝居を大切にしたいと思い、ストレートプレーの世界へ修行に出て、次にグランドミュージカルに出演するときには自分が理想とする作品・芝居づくりをしたいと思っていました。

――そして、久しぶりに帰ってきていかがでしたか?

 僕にとっても「グランドホテル」は、これまでの経験を全面的に試せた現場でした。演出家チームが外国人で、日本の型にとらわれず向こうの感覚でやっていたんです。歌は芝居なんだという感覚が僕の感覚に近かったですし、仲間と共に自由にやらせてもらえた結果、みなさんに評価して頂き、やっぱり間違っていないんだと思いました。REDチームは、とにかく芝居の時間を作りましたね。振り付けもたくさんありましたが、できるだけ芝居をしようと。REDチームは成河くん、(吉原)光夫さん、草刈(民代)さん、土居(裕子)さんなど、同じような意見の人がたくさんいたんです。とてもやりやすかったですし、まとまっていました。

――私もたくさんミュージカルを拝見していますが、芝居と歌が一体となったミュージカルが一番見たいです。

 それがミュージカルですからね。

――その突破口を開いてくれたREDチームは、GREENチームとは違った面白さがあって引き込まれました。実際に幕が開いてからお客さんもどんどん増えていましたよね。

 2チームのカラーが全く違ったことが面白かったと思います。僕は、ミュージカルはもちろん歌やダンスがあってこそ魅力だとは思いますが、技巧や技術だけでなく、芝居が一番大切だと思っています。日本はミュージカルの文化の歴史が浅いので、まだまだ意識を変えていくには時間がかかるのかもしれないと実感しています。

戻る 続きを読む

バックナンバー

全ジャンルnew 宝塚new 舞台new

2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年

過去記事一覧へ>>