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特集 (5)自分がセンターで変えられるのであれば、立ちたい

2016年10月7日更新
写真:伊礼彼方=岩村美佳撮影 伊礼彼方=岩村美佳撮影

――戦いながら模索する10年間は、すごくエネルギーを使ってきたんですね。いまや中堅どころとなって、後輩もたくさんできましたが、若い世代に思うことはありますか?

 それぞれに可能性は大きいと思います。周りの力に押しつぶされないでほしいですね。どの世界でも一緒だとは思いますが、自分の中に疑問があるのなら自分が変わらなければだめですね。大人の意見に疑問を感じたなら、恐れずに自分で発言していかないと何も変わらないですよね。

――そういうときに関わっていこうとされるんですか?

 そうですね。まずその人がどう発信するか待ちますが、限界がくると言いますね。それは彼らに良くなってもらいたいのもあるけど、自分が立つ舞台に責任があるから、何よりも作品全体が良くなってもらいたいから。誰かひとりは良かったけれど、作品は良くなかったというのが嫌なんです。アンサンブルのひとりまで全員同等で、彼らが演じるひとりひとりの役まで、芝居にはいろんな人間がいるんです。僕もそういうことを教えてもらった先輩がいます。言われたときは傷つきますが、気づくことができるからありがたいんです。僕の意見に反発してくれていいんです。結果その人の力になればいいと思います。

――今後15年、20年先に向けて、今のエネルギーを保ち続けていくだろうと思いますが、もっと切り開いていきたいことや、こういうことをやっていきたいなど、考えているビジョンはありますか?

 「グランドホテル」がきっかけになったのですが、自分が中心に立つことによって変えられるのであれば、センターに立ちたいとは思いました。それまでは特に0番(センター)とか意識もしていなかったですし、そう思う理由はありませんでしたが、不満を抱えて戦っていても変わらないなと思いました。「エンド・オブ・ザ・レインボー」もきっかけのひとつですね。人数が少なかったこともありますが、みんな頭がおかしくなるんじゃないかと思うくらい、カンパニーでディスカッションして情熱をかけて作った結果、作品の色としていいものができたんじゃないかと思っています。そういう作品を経て、メインキャストというだけではなくて、責任のあるポジションとして発言して体現していかないとダメなのかもしれないと思うようになったんです。

――センターの方が全体を動かす力があるんですね。

 大竹さんに教わったことも大きいですね。ご自身では何ひとつ言葉にはされませんが、姿勢で見せてくれるんです。座長は座長であるべきだと思います。座長に引っ張っていく力がなければ、ただ主役をやっただけになってしまう。限られた作品かもしれないけれど、座長になっていかなければと思いました。そして、その座長に対してものが言えない状況ではやっぱりダメなんです。大竹さんは言わせてくれて受け入れて下さる器の大きさがありました。「ありがとうね、彼方くん。やったらわかった」と言ってくれるんです。

――すてきですね。

 そして、舞台の上に立つとまた変わるんですよ。おお!って(笑)。それがまた楽しくて、後輩としてはうれしいですね。だからついていこうと思いますし、これが座長なんだと思いました。

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