マイコンテンツ

ここから本文エリア

特集 (3)いっぱいあるんです、「役者なら一度は」シリーズが

2016年10月21日更新
写真:松下洸平=岩村美佳撮影 松下洸平=岩村美佳撮影

――この作品は初演をご覧になって、ものすごく興味を持たれたとか?

 「なんてすごい演目なんだろう」と、ただただ衝撃的で、カーテンコールが終わってもしばらく席から立てないぐらいでした。だから、「木の上の軍隊」とまではいかなくても、いつかこういう命をかけてぶつかることができる演目に出会えたらいいなと思っていたら、何と「木の上の軍隊」の話がきたという!

――すごい!

 そう、本当に奇跡のようなお話です。

――ブログによると「いつかこまつ座に出て、チラシに自分の絵が載ったらうれしいな」とずっと思われていたそうですが、今回のチラシの絵も描かれたんですか?

 それ、違うんです! 同じ質問をいろんな人にされて、僕の文才のなさが浮き彫りになってしまっていますが(笑)……こまつ座のチラシって、いつも絵が描かれていて、例えば初演の「木の上の軍隊」だったら、(藤原)竜也さんと、山西さんと、片平(なぎさ)さんのイメージの絵が、3人描いてあるじゃないですか。僕、こまつ座の一ファンとして、いつか一度はこまつ座と仕事をしたいと思っていたから、それがうらやましかったんです。それで、今回のチラシが上がってきたとき、絵に小さく描かれている兵士のひとりが「これが僕なんだろうな」と勝手にイメージしてうれしかった。それが「チラシに僕の絵がある」ということなんです(笑)。

――ああ、なるほど! そういう意味なんですね!

 ごめんなさい(笑)。そういう意味なんです。絵を描いてくださった方は、別に僕の顔を見て描いたわけじゃないんですけどね。こまつ座のチラシに僕の役をイメージした絵が描いてある、これだけでうれしいという。すみません(笑)。

――いえいえ! よくわかりました。

 僕、そういうのがいっぱいあるんです。「役者なら一度は」シリーズが。

――他にどんなものがあるんですか?

 他はですね、えーと……たとえば「シアターガイドの表紙になる」とかね。あ、それも絵ですね。あとは何だろう……初めて楽屋のれんをいただいたときはうれしかったですね。「何だか役者さんみたい!」って(笑)。

――役者さんじゃないですか!(笑)

 挙げ始めたらきりがないです。あとは、駆け出しの頃に、そうそうたるベテランの役者さんたちと舞台をご一緒させていただいたことがあるのですが、とにかく楽屋へあいさつに来る方が芸能人だらけで、僕はもちろん一番下っ端だから、「いいなあ」といつも思ってました(笑)。

 ある日、サッカーの中田英寿選手が見に来たんです。一緒に出ていた女優さんのお知り合いだったそうで、「うっわー! 中田ヒデがいるっ!」「中田ヒデの視界の中に僕が入ったんだ!」と思いながらも、何だか打ちひしがれてしまって。僕のところに、その日はお客さまがいなかったので「あーあ」と思って、1人で楽屋にいたら、ある大御所の先輩がふらーっとやってきたんです。僕が「今日見ました? 中田ヒデが来てましたよ。いや、ほんとすごいっす」と言ったら、その先輩がおっしゃったんです。「舞台に立ってる人間が一番すごいんだよ」と……「うっわーー!! かーっこいいー!!」(笑)。

――(笑)

 だから、自分もいつか、同じように悩んでいる後輩に対して、同じことを言おうと思って。「舞台に立ってる人間が一番すごいんだよ」と言って、さーっと帰っていくという。それが、僕の今のところの夢の一つですね(笑)。

戻る 続きを読む

バックナンバー

全ジャンルnew 宝塚new 舞台new

2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年

過去記事一覧へ>>