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特集 (3)宝塚版がどう進化していくのかも楽しみ

2016年11月2日更新
写真:「スカーレット・ピンパーネル」公演から=渡部俊介・岩村美佳撮影 「スカーレット・ピンパーネル」公演から=渡部俊介・岩村美佳撮影

 面白かったのが、ロベスピエールとプリンス・オブ・ウェールズという対照的な2役を同じ役者が演じ分ける(しかも早変わりもあり)という趣向だ。今回はこの2役を平方元基と佐藤隆紀がWキャストで演じるから、それぞれがどんな演じ分けを見せてくれるかも楽しみなところ。2幕の冒頭にはロベスピエールが彼なりの心情を表現する新曲も追加されている。

 マリー・グロショルツ(則松亜海)は宝塚版ではアルマンの恋人だが、今回は「タッソー」という男性が恋人だ。彼女が後に「マダム・タッソー」となったという史実も巧みに採り入れられている。今回、ギロチンの使い方がかなりグロテスクで、ここまでやる必要があるのかと思わないでもないが、最後のオチの部分で少しだけ腑(ふ)に落ちたのである。

 同じ題材でこれほどまでに違う描き方ができるのかと新鮮な一作だった。2017年には宝塚星組での再演も予定されているが、今回の上演を受けて宝塚版がどう進化していくのかも楽しみになってきた。

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◆ミュージカル「スカーレット・ピンパーネル」
《東京公演》2016年10月19日(木)~26日(水) 赤坂ACTシアター
《大阪公演》2016年10月30日(日)~11月7日(月) 梅田芸術劇場メインホール
《東京凱旋公演》2016年11月24日(木)~29日(火) 東京国際フォーラム ホールC
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.umegei.com/the-scarlet-pimpernel/index.html

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で鋭く分析し続けている。主な著作に『宝塚読本』(文春文庫)、『なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか』(小学館新書)、『タカラヅカ流世界史』『タカラヅカ流日本史』『宝塚歌劇は「愛」をどう描いてきたか』(東京堂出版)など。2016年10月に『宝塚歌劇に誘う7つの扉』(東京堂出版)を出版。NHK文化センター講師、早稲田大学非常勤講師。

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