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特集 (3)深い演技を必要とする難役で、最後を飾る花乃

2016年11月28日更新
写真:「金色の砂漠」公演から、ギィ役の明日海りお(左)とタルハーミネ役の花乃まりあ=岸隆子撮影 「金色の砂漠」公演から、ギィ役の明日海りお(左)とタルハーミネ役の花乃まりあ=岸隆子撮影

 花乃さん演じるタルハーミネは、美しくて気高いお姫様。豪華な衣装からのぞく引き締まったお腹も見事です。幼い頃から常にそばにいて力強く守ってくれるギィは、奴隷とはいえ、いわば幼なじみのようなもの。そこに恋心が生まれるのは、ラブストーリー的には自然な流れでした。ギィの気持ちに薄々気づきながらも、立場の違いやプライドが許さず、きつく高圧的に接するのは、ゆがんだ愛情(?)の表れでもあったのでしょう。高飛車にふるまいながらも、ギィの熱情に戸惑い揺れる様を、花乃さんは可愛らしさを失わず毅然と演じています。深い演技を必要とする難役で、最後を飾るに不足はありません。

 誇り高いギィは、表面上奴隷として従ってはいても、心は決して屈しない強さを持っていました。王女に尽くす気持ちと、彼女を自分のものにしたい欲望がせめぎあうまなざしは、恐ろしささえ感じるほど。まさに憎しみと愛情は紙一重。タルハーミネとギィは、どこか似たもの同士といえるかもしれません。

 しかし奴隷の現実はシビアでした。ムチで打たれたり、背中を踏み台にされたりと、トップスターには考えられない仕打ちの連続に、胸が痛んでしまうではありませんか。にもかかわらず、怒りと苦悩に表情がゆがむ明日海さんが美しすぎて、思わずドキドキしてしまう。そんなシチュエーションが似合ってしまう明日海さん……罪作りです。

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