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特集(1)最初に「二人ありき」のあて書き

2010年10月5日
写真:姿月あさと、湖月わたる 撮影・岩村美佳
――最初にお二人からみたこの作品のみどころと、それぞれの役どころのご紹介をお願いします。
姿月:人間として生を受けた者みんなに対する、「直接的ではない」メッセージ性がたいへん高い作品だと、日々お稽古して感じています。人は大人になればなるほど、いろんな迷いや悩みを持つもので、それは育った環境や、その人の年齢、経験によって全く変わってくると思うんです。でも、この作品は、小さな子どもが観てもきっと何か伝わるはず。演じるほうとしては、「どよ〜ん」と(笑)。
――「どよ〜ん」ですか?
姿月:この作品の奥の深さを、お客様に伝えられるところまでたどり着くには、まだまだ時間がかかると思うんです。あらゆる命がこの地球に存在するなかで、人間だけで生きていると思ってはいけない、とか。男性と女性がいるから子どもが生まれる、とか。ふだん当たり前と思っていることが、じつは当たり前じゃないのだということを、すごく考えさせられますね。
――いきなり直球で、作品の本質的なところにガーンと迫ってこられた感じなのですが…湖月さんは、いかがでしょうか。
湖月:まず今回、宝塚宙組時代の先輩である、尊敬する姿月さんとこうやってガッツリ向き合うことができるのが、すごくうれしいです。そして、謝先生が私たちのために、オリジナルの台本と、音楽による、オリジナルの作品をつくってくださったという贅沢さに、感謝の気持ちでいっぱいです。
――姿月さんと湖月さんは、1998年に宙組が誕生したときのメンバーですよね。1999年には、謝先生が演出・振付を担当され、お二人が出演された「激情 〜ホセとカルメン〜」も上演されています。今回の作品は、お二人のことを熟知された謝先生による、「最初に二人ありき」のあて書きなんですね!
湖月:そうなんです。いただいた台本からも、私たちに対する先生からのメッセージを、すごく感じます。また、姿月さんもおっしゃっていましたけど、大人になって、毎日を必死に生きていくなかで、知らないうちに心に鍵を閉めてしまう私たちに対して、この作品は、自分の中にもともとあったに違いない大切なものを、思い出させてくれると思いますね。
――湖月さん演じるルーナは孤独を抱えた女性で、罪を犯して留置所に入る。そこで、姿月さん演じるエレンという女性に出会って次第に心が癒され…お二人の役どころが、とても対照的ですよね。
湖月:エレン様、いかがですか?
姿月:すごく難しい。ルーナの話をずーーーーーーっと聞いてて。これは、お客様と同じ立場でもあるんですよね。でも、すべてをわかっている存在という。だから、心が痛いというか、毎日重い!(笑)
湖月:私は、「未来を感じさせないで、最初に登場してほしい」って言われてまして、元気印の私としては、新たな人物像と向き合ってる感じです(笑)。でも、そんな私のなかにも、やっぱりルーナに共感できる部分はあるんですよね。皆さんも、決して人には見せない、自分だけが知っている弱さとか、マイナスな部分はお持ちだと思うので、そこを逆に私は皆さまに投げかけて、そこから立ち上がる力を与えられたらなと。そこにはもちろん、「謎の女性」の大きな力が…。
姿月:自分はどちらかというと、ルーナ的なんです。人によって傷つけられたり、落ち込んだりして、「人なんて大嫌い! もう信じられない!」とも思うんだけれども、やっぱり助けてくれるのも人なんですよね。ありがたさと矛盾を、すごく感じる。
湖月:今回ルーナが、エレンという存在に気づいて…あ、言っちゃいけないな。それ以上の関係についてはお伝えできないんですけど(笑)。でも、きっと私にエレンがいたように…。
姿月:みんなにエレンがいるんだよね。
湖月:立場や関係は違っても、その人を見守ってくれている魂というか、存在はあると思う。皆さん、都会のなかで生きてると、逆に孤独だったりするじゃないですか。でも、「ひとりじゃないんだ」ということ、目には見えなくても必ず守られているんだ、ということを感じてもらえたらと思いますね。

TSミュージカル Diana−月の女神ディアナ−

【東京公演】
2010年10月8日(金)〜10月31日(日)、東京芸術劇場 小ホール1
【富山公演】
2010年11月2日(火)、富山 オーバード・ホール
【兵庫公演】
2010年11月5日(金)〜11月7日(日)、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

詳しくは公式ウェブサイトへ

 (関連リンク:姿月あさと オフィシャル WEBサイト

 (関連リンク:湖月わたる オフィシャル ウェブサイト

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