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特集(7)「意味のある必然」大切に

2010年10月12日
写真:姿月あさと、湖月わたる 撮影・岩村美佳
――お話をうかがってきて、たぶんこの作品は、宝塚を卒業してそれぞれの道を歩まれるお二人にとって、ひとつの転機になるんじゃないかなと感じました。そんな意味ある作品と、どう向き合っていきたいかについて、最後に改めておうかがいできればと思います。
姿月:出会うべきときに出会ったのだと感じています。だからこそ、この「意味のある必然」を無駄にしないようにしたいなと。私は何かあまり多くを語るタイプではなく、どっちかというと何も考えていないようにみられがちなんですけれども、じつはそうではなく、とても深く、いろいろ考え、いろいろなことをしてきて、そのうえでの今のこの時期にこの作品と出会い、謝先生と、湖月さんと出会えたんだと、とても感じているんですよね。
――いや、何も考えてないだなんて、そんな…。(一同笑)
湖月:ぜんぜんそんなことないですよ、ねえ?
――私はお話をおうかがいしていて、すごく…面白かったです。
姿月:面白かったって? 何が?
――――いや、お笑いの方のような面白さとはまったく違うのですが…。
姿月:私も普段、飄々としてるし、また、多くを語らないんだけれども、最近、語るようになってきたの。それも必然なのだと思う。
――言葉で表現されるのも、これから、もっともっとお聞きしたいなと思いました。
姿月:作品の内容も今の自分に必要な問いかけをしてくれている気がします。だからそれを、自分が感じるレベルじゃなくって、お客さんに伝えられるレベルにしなきゃいけない。湖月さんとも、こんなに毎日いられるなんて、ありえないわけだから、毎日会えて当たり前っていうのが当たり前じゃないっていうことを、ちゃんと実感して、時間を大事に、もっともっともっともっと一緒にいたいなと思います。
――湖月さんのほうはいかがですか?
湖月:この作品のテーマは、「生まれてきたこと、生きていることは奇跡なのだ」ということですが、私自身がこの作品、謝先生、姿月さんと出会えたこともやっぱり奇跡だと思うんですね。ですから、その奇跡に感謝して、心の鍵を開けて、私たちの思いをお客様に届けたいです。私たちがこれほどいろんなことを感じているのだから、お客様にもきっと感じていただけると思います。
――なんだかすごく楽しみになってきました。
姿月:泣くよ!…あ、それを言ったらいけない?(笑)
湖月:私はお稽古場で毎日ビービーですよ。いつも泣き疲れながら帰ってる。
姿月:そうだ! Dianaハンカチ、つくったらどうかな? 売れると思うよ。
――それは、いいアイデアですね! 私もぜひ買いたいと思います。今日はありがとうございました。

    ◇

<インタビューを終えて>

 宝塚時代、宙組、星組のトップスターとして、それぞれ一時代を築いた2人が女性として競演? しかも小空間…。驚きとともに、いったい2人の間から何が生まれるのか想像がつかないなというのが正直なところだった。

 ところが、お話がすすむにつれ、湖月さん言うところの2人の「名コンビ」ぶりを実感。「自身はむしろルーナに近い」という姿月さんに、あえてルーナを見守るエレンという役を、そして、ルーナとは真逆な印象の湖月さんに、あえてルーナ役を与えたところが、2人のスターの魅力を知り尽くした演出家・謝珠栄ならではの巧みな仕掛けなのだろう。

 宝塚を卒業後、それぞれの道を着実に歩んできた2人が対峙する凝縮した空間、これは滅多にみられない贅沢な舞台になりそうだと、改めて感じたのだった。

<インタビュアー・プロフィール>中本千晶(なかもと・ちあき)フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)。アサヒ・コムでも「ヅカ☆ナビ」連載中。

TSミュージカル Diana−月の女神ディアナ−

【東京公演】
2010年10月8日(金)〜10月31日(日)、東京芸術劇場 小ホール1
【富山公演】
2010年11月2日(火)、富山 オーバード・ホール
【兵庫公演】
2010年11月5日(金)〜11月7日(日)、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

詳しくは公式ウェブサイトへ

 (関連リンク:姿月あさと オフィシャル WEBサイト

 (関連リンク:湖月わたる オフィシャル ウェブサイト

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