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特集(2)石松は「大馬鹿野郎」ですから

2011年1月25日
写真:榛名由梨・汀夏子 撮影・岩村美佳

汀:すごく心配なのが、宝塚って何年たっても先輩後輩があるから、下級生は遠慮したりするんです。でも、そういうのを全部なくして、小政なら小政、大政なら大政っていう、役で演じてもらわないといけないなと思うの。たとえば私…石松は後入りやから、子分のなかでは一番下なんですよ。だから、たとえ下級生でも、「おい、何してるんだぃ、こらぁ」って言うべきところでは、きちっと言ってもらえたらうれしいなあって。

榛名:プロの役者として、同じ板の上にたったときには、上級生下級生も関係なく、その役柄でやればいいんですね。「パチーン」とたたかなければいけないところを遠慮して「ぱち」だったら、本当は「痛エッ!」っていわなければいけないのに、「いて…」ぐらいになってしまう。「それじゃ芝居にならんやろ」っていう話を、したんです。そしたら今度は思いっきりたたかれて、本当に痛かったんだけど…(笑)。そのくらいやってくれたほうが、いいんですよ。

――でも、「次郎長一家」っていうくらいですから、結束は強かったんでしょうね。
榛名:清水の一家が仲良しぶりのは、有名だったんですよ。ほんと血肉を分けた親兄弟みたいな一家だったみたいです。それくらい絆が強いからこそ、芝居にもなったわけで。
――宝塚も、家族的だといわれますよね。強い絆でつながっていながらも、上下関係はきっちりしていて、親分のためだったら命を賭ける、みたいなところは宝塚にも近いのではと思います。
榛名:近いですね。宝塚もやっぱりファミリーですからね。
――次郎長さんのほうは二枚目ですから想像がつくんですけれど、石松さんのほうはちょっと三枚目なキャラですが…。
汀:「大馬鹿野郎」ですからね。
――そして隻眼なんですよね。そんな石松を、汀さんはどんな風にみせてくださるのでしょう。
汀:映画のなかでは、目はどうされてましたか?
――2008年版では、途中で目を斬られて、目に傷があるという形でした。
汀:そうですか。眼帯はしてなかった? 舞台だから、(隻眼であることがわかるように)黒い眼帯をきちっとつけたほうがいいのかな、とか。いろんな石松があるんでね、どっちがいいのか、相談しようと思ってます。
――どんなキャラになるんですか?
汀:大馬鹿野郎で、おっちょこちょいで、喧嘩っぱやくて、酒が好きで…というおなじみの石松です。早合点はするし、色んなことをよくわかってないっていうか(笑) 落ちこぼれで、旅から旅へ流れて、やっと次郎長親分に巡り会って、一家のなかで、うれしくありがたく生きるんだけど、最後は悪者に殺されるっていう…。
――そうなんですか?
汀:だって、すごい殺され方するのよ! 髪もざんばらになるしね。仕掛けもすごいし。
――それはちょっと楽しみ。
榛名:その遺髪をみてね、次郎長としてはぐわーっ!と来てね。本当は子が親の仇を討つものだけど、私たちは親子みたいなもんだから、「石松の仇は自分が討つ」っていって、「いざーっ!」っと出て行くわけですよ。そこがね、見せ場になってます。そして最後に、死んでしまった石松の心根を親のような気持ちで語るところも、いい場面になっていて、私はすごくうれしい。
汀:次郎長、むちゃくちゃカッコええねん! 最初と最後。最初、出てきたらライトがぱーっと当たって、ぱっぱっぱっぱーと斬って、「峰打ちだぁ」なんて言って(峰打ち=刀で斬らずに、刀の背で相手を打つこと)。最後は最後でぐぁーっと敵討ちに行って…。
榛名:でも、真ん中は石松の独断場なんだから、いいじゃない(笑)
汀:「石松」はやっぱり名前が有名だし、キャラクター的に面白く、はっきり描かれているのは、ものすごくありがたいです。だから、ほんとにせいいっぱい演じたいと思うんです。

ベルばらから次郎長へ「勢揃い、清水港 次郎長三国志」

【東京公演】
2011年1月21日(金)〜30日(日)、銀座 博品館劇場

詳しくは、銀座 博品館劇場公式サイトへ

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