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特集(5)実際に日本を見てもらうこと、それが発信

2011年3月30日
写真:TAKAHIRO 撮影・岸隆子
――著書「TAKAHIRO DANCE in the World」で、あえて「国籍:日本、居住地:New York」と記してありましたが、日本人として意識していることは?
 アメリカにいればいるほどですね、「おお、自分は日本人!」と思いますよ。アメリカに行って僕は、アメリカ的になったわけじゃなくて、より日本的になったような気がします。アメリカのあっちの人に、アメリカ人から見ても、僕はすごく典型的な日本人に見えます。だから、自分で日本人って言わなくても、まあ、どうしたって日本人なわけですよ。
 なので、日本人だから何とかってやると、きっとこの舞台は、エゴに満ちたものになる気がするわけですよ。日本人のTAKAHIROがじゃなくて、TAKAHIROがここに携わっている時点で、もう十分、日本人のスパイスが中に入ってきているわけだから。僕のステージで、皆がバックで僕が目立つというのではなく、僕が今できることは、向こうのシーンを持って来て、見たことの無い空間を、普段感じない空間を感じてほしいと思う。だから、日本人TAKAHIROのための舞台ではなく、その中にいる「日本人TAKAHIRO」でいいと思う。
 でも全体的に、この「エレクトリック・シティ」の「電気」のところが、オタクな電気な感じが中に見え隠れする部分があります(笑)。僕が作り手だから。
――今回は、NYの「なう」を持って来られるということですが、日本を世界に紹介というのも、お考えですか?
 僕のテーマです。「世界を日本に、日本を世界に!」
 で、この中ですでに僕が感じているのは、現実にメンバーが日本に触れていくわけです。これは裏舞台の話ですけど。プロモーションで日本に来て、この前もファッションショーに出て、お客さんが4万人くらいいて、「ウォー、これが日本のエンターティメントか! 僕たちが想像していた日本より凄い!」「これが、日本のダンスか、凄い!」
 あと、いろんなスタッフの人とか、ファンの人たちに触れて…。「はっ、ここ、日本。オレの中の日本が、本当の日本が見えた!」「なう」ですよ。まさに「ジャパンなう」ですよ。しかも彼らは、あっちの最前線で活躍しているトップ達なんですよ。そんな彼らが「日本はスゴイぜっ!」って、ツイッターとか、ミクシィとか、フェイスブックとかでつぶやいている。それは彼ら自身が発信しているわけですよ。もう日本を世界に。新幹線とかお寺とかも、写真やビデオに撮って…。自然に彼らがどんどん発信していくっていうのが、僕ができる「日本を世界に!」の第一歩だし。メンバーの中には「オレ、もう日本に住みたいっ!」ってやつが2人くらいいますよ。ブライアンとか。
 作品自体も、なんだかんだ言っても、自分のアイデンティティーも入っているものだから、それはもう融合であるわけです。今後これがアメリカとかで公演された時、作品はアメリカ的に見えるけれど、日本のアイデンティティーが入ったものを世界に見せることができる。それで、あっちでも喜んでいただけたら…。そこまでが願いです。
――とても、楽しみにしています!

    ◇

<インタビューを終えて>
 彼の著書「TAKAHIRO DANCE in the World」(ダイヤモンド社)を読んで好印象は持っていましたが、実際に会ってみて、想像以上に魅力的な人でした。
 まず、何よりも礼儀正しい。質問にも心地よい音程で丁寧に答えてくれます。子供のように目をキラキラさせて話したかと思うと、時には大人っぽく…。そしてなぜか、とてもキュート! という言葉がぴったり。アニメソングを踊って!というリクエストにも、快く応えてくれました。人を喜ばせることが大好き、という噂どおり。
 彼のダンサーとしての歴史は、短期間でありながら非常に輝かしいものですが、それは決して運が良かっただけではないのでしょう。彼の努力の賜物だと思います。努力家で、素直で、謙虚で、そして、何よりダンスを愛している。「自分の人生の中の最大の幸せは、良き出会いに恵まれたこと」という彼は、周りの人をとても大切に思っています。簡単なことですが、なかなかできる事ではありません。彼はこれからも、益々進化し続けることでしょう。
 ダンサー・TAKAHIROというより、世界人・TAKAHIROから、まだまだ目が離せません。

<インタビュアー・プロフィール>坂口智美(さかぐち・ともみ) フリーアナウンサー。ラジオの放送記者を経て現職。大阪生まれ、在住。音楽・美術・観劇・美食・旅をこよなく愛し、各分野のコミュニケーションを目指す。チュニジアが故郷のアロマテラピーの啓蒙にも力を入れている。(IAA国際アロマニスト協会関西支部長)

「ELECTRIC CITY」

【東京公演】
2011年4月19日(火)〜4月20日(水)、東京国際フォーラムホールC
【愛知公演】
2011年4月22日(金)、名古屋市芸術創造センター
【大阪公演】
2011年4月26日(火)〜4月27日(水)、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

詳しくは、公式サイトへ

 (関連リンク:TAKAHIRO 公式ページ

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