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特集(3)1曲1曲、1言1言に命を込めて

2011年5月17日

写真:島田歌穂

撮影・岸隆子

――島田さんご自身、ご家族が音楽家という中で育ってこられたと思いますが、こういう大震災を受けて、音楽とは、舞台とは、エンタテインメントとは?

 難しい質問ですね…(笑)。私たちは、1曲に込められている詩の思いだったり、1つの役柄の1言1言に込められているものを、瞬間瞬間にどれだけ自分自身、命をこめていけるかっていう、その積み重ねなんですよね。いかに瞬間瞬間をしっかり伝えていけたか、伝えられてなんぼっていう、そういう仕事だと思うんですよね。ですから、ただ、それを繰り返し、繰り返し、自分の体を、声を通して、常に目の前にいるお1人お1人に、少し心が温かくなったとか、元気になれたとか、いかに目の前の人の心に、生命に、伝えていけるか。多分、それが生涯通しての命題だと思うんですよね。

ですから今回は、さらにさらに…、今、どれだけ被災地で苦しい思いをしている方が…と思うと、ただただ、頑張り続けていくしかないなっていう風に思うしかないんです。

――心を動かしていく、たしかに音楽や舞台は、そうかもしれないですね。

 心、生命…、ほんとそうですね。もちろん映画とか映像もそうなんですけど、生のステージって、舞台にしろ、ライブにしろ、コンサートにしろ、その時にその場に、ほんとに一期一会で、たまたまこうして居合わせた皆さんとの瞬間瞬間の、見えない心の交換じゃないですか。だから、ああ、行ってよかったって思って頂けるような、私自身も、ああ、今日この瞬間があって幸せだったって…その瞬間を価値あるものにできるかっていう、繰り返しじゃないかなって。

――島さんとすごく仲がいいご夫婦に見えるんですけど、お2人のCDに入っている曲がどちらかというと、とられちゃったとか…そういう歌詞だったりしますが…。

 ああ、これは…! そうかそうか…そういう風に…。ごめんなさい、ご心配をおかけしてしまって(笑)。私たちのDuoのコンサートは、いつもミュージカル、オリジナル、それから日本の歌、はたまた民謡まで、いろんなジャンルのものをどこまで自分の世界で表現できるかっていうのがテーマになっているんですね。Duoコンサートの時には幅広いジャンルの曲を取りそろえてやっているんです。

 特にこのミニアルバム「Duo」は、その要素をギュッと寄せ集めたので、1曲目がジャズ、2曲目が江利チエミさんのテネシーワルツから唐獅子牡丹。皆さんけっこうびっくりされるんですけど、これは実は5年くらい前かな、江利チエミ物語という、江利チエミさんの半生を舞台化したオリジナルミュージカルで江利チエミさん役をやらせていただいたんですね。で、やはりテネシーワルツがあまりに深い曲で、ずっと大事に歌わせていただいて…。唐獅子牡丹っていうのは、劇中で歌ったアレンジのものなんですけど、ちょっと寂しい場面でチエミさんが夜の雑踏の中で唐獅子牡丹を歌うという…これを島さんが絶妙な心理描写でとっても面白いアレンジにしてくれたので、あえてテネシーワルツから唐獅子牡丹っていうのをやってみたんです。「On My Own」は、もう私にとって「レ・ミゼラブル」というミュージカル、人生を変えてくれたミュージカルで、感謝をこめてという意味で、それをDuoバージョンで、ボーナストラックにしました。結果的に、選曲したものが切ない詞のものが多くなったということです(笑)。

◆島田歌穂&島健スーパーピアノトリオ
《大阪公演》2011年6月27日 ビルボードライブ大阪
詳しくは、イベント詳細ページへ

 (関連リンク:島田歌穂オフィシャルサイト

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