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特集(2)タカラヅカで意外と多い「ロシアもの」

2011年5月18日

 原作者プーシキン…どこかで聞いたことがあるなと思ったら、昨年秋に同じ雪組で公演された「オネーギン」がそうだった。最近の雪組はやたらに「ロシア」づいていて、同時期に宝塚バウホール、日本青年館大ホールで上演されている「ニジンスキー」もそうだし、2010年は「オネーギン」、2009年の「ロシアン・ブルー」もそうだし、2008年末から2009年初頭にかけて上演された「カラマーゾフの兄弟」もそうだった。

 文庫で全5巻もある「カラマーゾフの兄弟」がタカラヅカで舞台化されたときはさすがに驚いた。このほかロシアの文豪もので記憶に新しいのは、トルストイの「アンナ・カレーニナ」で、2001年に雪組で初演され、2008年には星組の若手によるワークショップ形式で再演された。

 「カラマーゾフの兄弟」では長男ドミートリー(水夏希)を主人公に据え、父殺しの話と並行してグルーシェニカ(白羽ゆり)との恋愛の描写にウエイトが置かれたし、「アンナ・カレーニナ」では人妻アンナ(紺野まひる)に恋する青年将校ヴィロンスキー(朝海ひかる)が主人公となった。いずれも、原作より恋愛に重きを置いた形に脚色されて、タカラヅカらしい見どころをつくっていた。

 トルストイの大作といえば「戦争と平和」だが、これも1988年星組で上演されている。プーシキンの作品でいうと、「大尉の娘」「オネーギン」に加え、「スペードの女王」も1994年花組で、「冬の嵐、ペテルブルグに死す」と改題して上演されている。さらに遡ると、1965年の月組でも上演されたらしい。

 もちろんオリジナル作品もあるが、やはり小説に原作を取ったものが印象に残る。ヨーロッパでタカラヅカの舞台によくなる国といえば、「ベルサイユのばら」のフランスと、「エリザベート」や「うたかたの恋」のオーストリアなのだが、じつはこの2国に次いでお馴染みなのがロシアではないか、というぐらいだ。

 これは、ロマノフ王朝が栄光から崩壊へと向かっていく時代がドラマになりやすいという事情に加えて、激動の時代を背景に多くの名作が書き残されたからに他ならないだろう。ロシアの文豪たちに感謝、である。

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