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特集(3)さとしさんは女性にもてる

2011年7月7日

写真:橋本さとし

橋本さとしさん=撮影・橋本正人

――今回はこのキャスティングに期待も集まっていると思うんですが、三銃士の皆さん同士はどんな印象ですか?

岸:僕から言わせて頂いていいですか? 僕がカズさんに会ったのは、「レ・ミゼラブル」のバルジャンだったんです。僕はアンサンブルで。さとしさんに最初に会ったのも「ミス・サイゴン」のエンジニアで、僕はアンサンブルのシュルツという役で。僕は1アンサンブル、おふたりは作品の主役をやられていた。そういう方と一緒になるということで、僕はそれだけでもほんとに2重3重の感動があって。

 さらにポルトスという役で、参加するという意味は、ふたりに思いっきりぶつかっていける。自分の今まで培ってきたものをふたりにぶつけていけるというので、本当にこの3人で良かった。皆さんが感じているより何十倍もすごいことだなと思っています。そして3人とも元々がミュージカル畑ではなくロックが好きな3人だったというのが、趣向が似てるし、普通の枠に捕らわれないような感覚をもっていると思うので、すごく楽しみで、本当にうれしかったですね。

石井:三銃士でこの3人でと言われたときに正直とても嬉しくて。やっぱり他の作品でね、共演させてもらってる方々だったし。祐二に関してはね、僕がバルジャンで彼がアンジョルラスで一緒にやったんだけれど、すごく誠実でね、でもちょっとやんちゃでね。なお且つとっても歌がうまいんですよ。普通は高い音が苦手だとか低い音は出ないですとか苦手な音域とかがあるのに、どの音域も軽く出るんですよね。

 個人的には彼のビブラートがとっても好きなんです。ものすごく豊かなビブラートで。でも出身は歌手ではなくて、戦隊物のリーダーをやっていたというね。赤いポジションを担っていたというから(笑)。こんな逸材がいるんだなと思って。

橋本:どこで覚えたの?って思うよね。

石井:天性の歌声だよね。

岸:先輩方をして何とかという…。

橋本:人のものまねばっかりしてるんですよ。だから器用なんですよ。人の特徴を取るのがとっても上手くて。

――だから絵もお上手なんですね。

橋本:絵もそうですね。

岸:ものまねで何とかしようとしますね(笑)。

石井:僕は小さい頃から歌手になりたくて、並々ならぬ情熱を注いできたんですけれど、祐二がどういう幼少時代を送ってきたかわからないけれど、少なくとも歌手志望だった人ではないのに天性のものってあるんだなと思って。そういう人と共演できて、一緒にハーモニーがあるわけじゃないですか。それが楽しみだなぁって思っていました。

 さとしさんは、非常に尊敬している先輩。色気もあるし、スケールの大きいリアリズムのある方なんです。役者にとって“色気”はどれだけ大切なのかを教えてくれる方です。

岸:色気がね、あるんですよね。

橋本:なんでそこに食いつくの(笑)?

(一同笑)

岸:いや、ほんと僕はアンサンブルから一緒にやってますけど、(強調して)みんな女性が「さとしさん素敵」って。

橋本:それあんまり、作品と関係ないやろ(笑)。

岸:いや、色気があるってことですよ。悔しいほどみんな言う…。

石井:だんだん乗ってきたね、祐二(笑)。

橋本:(笑)目覚めてきた?

岸:たまにはしゃべっておこうかなって(笑)。

石井:さとしさんは女性にもてるし、共演者にも人望が厚い人なんです。役者の部分とパーソナリティの部分、両方に対して尊敬できる人だなと思って。「レ・ミゼラブル」を僕がやらなくなったときに、さとしさんがジャン・バルジャン役で入ってきてね、すれ違いだったので、今のところはサイゴンのときに共演させてもらっただけなので、また共演できるというのがすごく嬉しくて。久しぶりにお会いして、やはり尊敬できる先輩だな〜と改めて思っています。一緒の板の上に立てるのは光栄なことなので、その点でまた、「やった!」と思いましたね。だから今楽しく、体がちょっと痛いなと思いながらも歌稽古をやっています。

橋本:(岸さんに太ももを押されて)痛い!

岸:まだですか?

橋本:(フェンシングの稽古で筋肉痛になり)だんだん痛い場所が変わってきてるんですよね。最初は前の方だったんだけど、今は後ろの方に来てるんですよね。

――あまり使わない筋肉なんですよね。

橋本:そうなんですよね…。(痛いところを押さえながら)…で?、僕から見た2人の印象ですか?

(一同爆笑)

石井:押さえながら(笑)。

橋本:2人の印象はもう、ほんとにね…(岸さんに太ももを押されて)いたーい!

岸:押しておいた方がいいんですよ(笑)。

橋本:しゃべらせてもらいますよ! ふたりとも僕にとっては先にミュージカル界にいた人達ですよ。2004年の「ミス・サイゴン」でふたりと初めて出会ったんですよ。僕はそれまではどちらかというとストレートプレイヤーというか、歌よりも芝居メインでやっていて。そのなかでいきなりミュージカルの世界に入ったときに色んな人がいるなと思ったんですね。

 その中でまずカズの歌を聞いたときに「おお、すごいやつがいるな」って。正直に思ったんです。何か違うぞっていうのはミュージカルで育った人の歌い方とはまた違う歌い方であり声の響きであり。伝わり方が全然違ったんです。てっきりミュージカルの人だと思ってたんですけれど、あとから聞いたらロックが好きで。「実はミュージカルやってますけど、ロックシンガーなんですよ」って。カズは歌だけでなくて、そこに熱い芝居を乗せてくるんですよね。ミュージカルってバランスがすごく難しいんですよ。歌と演技と。そのバランスが僕にとってはすごくハートに響いてくる人だったので。

 そのあと彼のCDとかも聞いたりしていて。僕のなかではへビーローテーションですよ。日本のCDってあまり聞かなくて、洋楽ばっかり聞くんですよ。だけど洋楽と一緒にカズのCDはへビーローテーション。だから日本人離れした才能。演技の作り方も僕にない演技の作り方をするんですよね。

――確かに。全然違いますよね。

橋本:違う。どっちも熱い系だとはよく言われるんですけど、どっちかと言ったらカズはイギリスっぽいんですよね。メソッドというか、自分のキャラを掘り返して掘り返して。さっきも言ってましたけど。本には出ていないバックボーンを作り上げてくる。僕はどっちかというとそうではなくて、初見の感覚でいくんです。原作をわざと読まないんですよ。原作を読むと僕のイメージじゃない情報が入ってくるのが怖くて。演じ終えたあとに、あとから読んで「ああ、こういうことだったんだ」と。

 でも久しぶりというか、初めてに近いよね。だから見ていてもすごく新鮮だし、刺激を受ける。年こそ僕の方が上ですけれど、やっぱり尊敬する存在ですし。もちろん役柄としても、「レ・ミゼラブル」でジャン・バルジャンをやられていて、彼の後に僕がやらせて頂いたので、正直プレッシャーはめちゃめちゃ感じました。後を継がせて頂くという。その後も意識して見ていた俳優さんで、こんな近くで芝居させて頂くのが幸せですよね。

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