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特集(3)ジュリエットは「恋に恋する」子ではなかった

2011年11月9日

写真:昆夏美・フランク莉奈

撮影・岸隆子

――お2人が初めて対面されたのはいつですか?

昆・フランク:ポスターの写真撮影の日です。

――最初、お互いの印象はどうでしたか?

昆:一緒にやる子はどんな子なんだろうって思っていました。18歳でモデルでハーフだよって言われて、えーっ、年下!?と思って。同学年とか、年上の方がくるイメージを勝手に持っていたので、えーっと思って。髪の毛ふわっとした感じに足をにょっきり出して「おはようございます」って入ってきた時に、うわーっと思って(笑)。ほんとにほんとにかわいいな、ジュリエットだと思って。大人っぽいなという印象もあって。

フランク:でも全然中身違った。

昆:うん、違った(笑)。

――フランクさんから見た昆さんのイメージは?

フランク:すごい不思議な体験なんですけど、チャンコンは…。

――チャンコン?

フランク:あだ名なんです。

――こん(昆)ちゃんがひっくり返って、チャンコン?

昆:そう(笑)。

フランク:チャンコンが先にメイクをしていたところに入っていって、鏡越しにぱっと目が合った瞬間、なぜか勝手に仲間だ!と思って。こんな体験初めてっていうぐらい不思議な感覚に浸っていました。戦友みたいな! 2人ですでに戦ったみたいな!! 会ってもいなかったのに。

昆:(笑)。

フランク:ダブルキャストっていうのを聞いてからも、ずっとオーディションだったし、勝手に頭の中で2人でずっと戦っていったイメージがあって。

フランク:やっぱりオーディションって全部緊張するし、だから仲間っていう印象でした。オーディションの段階だけじゃなくて、今もこれからも一番近いところで2人でやっていく仲間、となぜか一瞬にして思っちゃったんです。

――ライバルではない?

フランク:それがまったくそうじゃなくて。

昆:ダブルキャストだけど、ライバルっていうのは稽古期間も今も全くなくて、莉奈は莉奈のジュリエットがあるし、私は私のジュリエットがあるので、それを認め合って見られている感じがすごくいいなと思います。

――それぞれのジュリエットとは?

フランク:最初、私がジュリエットに持っていたイメージっていうのが、恋に恋するふわふわした子だったんです。それが、小池先生の指導や、ジュリエットの背景、家族のこと、ヴェローナという街の状況など色んなことを教えていただいて、自分でも台本を読んで変わっていきました。たしかに16歳で何も知らないっていうのは変わらないけど、やることも思い切ってるし、ロミオに対する思いも強いし、すごい強い子っていうのを後から知りました。

――舞台では、フランクさんは恋に恋するというより、愛のない結婚はいやだっていう、すごく強い意志を持ったジュリエットという感じでした。

フランク:ありがとうございます。そういう風にしたいなって理想がありました。

――昆さんは?

昆:莉奈とほとんど一緒で、恋に恋するという風に最初は思っていました。でもロミオを愛し抜いたりとか、ロミオのためを思って、ロミオの剣を持って自分の胸に刺すっていうことは、私は多分…、今の私だったらできないなって思うし。それほどロミオを愛していたのは、背景があって、ロミオが救世主だったんです。今の自分のどん底の気持ちの、お母様に色んな告白をされて困ってたときにロミオに出会って、ほんとにロミオが頼りだったっていうのを出したいとも思っていたし。そういう風にロミオに強い思いを抱いていたからこそ、ロミオのために死ぬっていう強い意志、芯の強さとかにもつながってくると思ってたし。

 あと私は身長が少し低くて、それが悩みだったんです。今回皆さん本当に大きい方ばっかりで、1人だけほんとちっちゃかったので、結構悩んだというか、どうしようと思ってたんです。でも、無いものをねだっても身長は変わらないから、逆にこの容姿で少女っぽくできたらいいなって思っていて。最初は悩みだったんですけど、逆にその身長を私のジュリエットのキャラにしようと思い直しました。

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