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特集(6)二月花形歌舞伎は初めての方にも見やすいです

2012年1月6日

インタビュー撮影・橋本正人

〈インタビューを終えて〉

 システィーナ歌舞伎で石川五右衛門がフラメンコを踊り出すシーン。愛之助さんが、ゆっくりと、しかし力強く、ダーンと音を立てて足を踏み出して踊り出した時の衝撃が忘れられない。中村壱太郎さん演じる出雲の阿国とともに、両手をたたきながら、ギターの音に合わせて踊る2人。フラメンコと歌舞伎の融合には不思議なほど違和感がなく、礼拝堂の豪華な天井画をバックにしての宙乗りも、まるでそうするために壁画があるかように自然だった。

 インタビューで愛之助さんから「システィーナの派手な聖堂に負けないように、ありえないぐらいの配色で衣装も特別にド派手なものにしたんですよ」と明かされて納得したが、ありえないぐらいに派手でも違和感のない歌舞伎の底力を見せつけられた思いだった。

 京都南座の「吉例顔見世興業」の合間にお会いした愛之助さんは、柔らかな、それでいて芯の通った物腰の方だった。姿勢を変える時など、ピッと瞬間的に着物を整えるしぐさが、なんとも美しい。南座で上演された演目のひとつ「お江戸みやげ」は、愛之助さん演じる歌舞伎役者の栄紫のために、坂東三津五郎さん演じる行商の女性・お辻が酒の勢いもあって尽くしてゆくという喜劇仕立てのストーリーだが、インタビューで愛之助さんの深い声と、ちょっとしたしぐさの時にかすかに響く衣擦れの音を聞いているうちに、お辻が栄紫と座敷で差し向かいになって「一生に一度の間違いだから有り金を使い果たしても」と思った気持ちが、少しだけわかったような気がした。(橋本正人)

◆「二月花形歌舞伎」
《大阪公演》2012年2月2日(木)〜26日(日) 大阪松竹座
⇒詳しくは、歌舞伎美人(かぶきびと)大阪松竹座のページへ

(関連リンク:片岡愛之助公式WEBサイト

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