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特集(1)「はばたきの坂」では48歳の女性の役

2012年4月26日

写真:萬あきら

撮影・岩村美佳

――私は子どもの頃からの宝塚ファンで、萬さんの舞台も昔から観てましたから、今回インタビューのお話をいただいたときも、「やります! やります!」って、張り切ってしまって…(笑)。

 そうなんですか(笑)。

――そうなんですよ。今回、宝塚を卒業なさってから、また舞台が拝見できるということで、すごく楽しみです。

 でも、大奮闘ですけどね(笑)。

――今回、「神戸 はばたきの坂」は兵庫発のミュージカル、かつ、アンサンブルの方が28名も出演されるということが注目ですね。

 すごいですよね!

――萬さんからみた、この作品の魅力を、まずはご紹介いただけますか?

 謝珠栄作品、私はずっと観てるんですよ。それで、いつも「すごいなぁ。いつか、ちょっとでも出られたらうれしいなあ」と思ってたんです。謝先生は宝塚では1年後輩なので、研1からの付き合いで、彼女の活躍はずーっと見て来ましたから、退団前から「謝珠栄作品に出るのが夢」なんて言ってたぐらいで。そしたら、誘ってくださったんです。

――そうだったんですね!

 この「はばたきの坂」はちょうど大恐慌の直後、1930年の話ですが、それでも夢を持って、大変な時代を生き抜くために、神戸からブラジルに移民しようとした人たちの、旅立ちの前の姿を描く舞台です。それはもう、資料ではわからない、経験した人でないとわからないことだと思うんですよ。それこそ、今回の震災でも、肉親など大切な人を亡くされた方もたくさんいらっしゃった…私も阪神大震災は経験してるんですけど、それでも…そういう気持ちってやっぱりわからないじゃないですか?

――そうですね…それを演じて行くのは大変なことです。

 この時代に52日間船に乗って…それこそ船も途中で沈むかもしれないのに…何としても生きたいという、強い思いを持った人たちなんですよね。一人では行けないから、家族構成を無理をして作ってでも行くんです。それでも、死んでしまう人もいれば、いろんな方がいらしたと思うんです。

――萬さんの役は、沖縄出身だとか?

 そうなんです(笑)。早くに両親を亡くして、弟(宮川浩さん)と2人きりで過ごして来た。そして、弟の嫁と3人で一緒に移民しようとしているんです。じつは前に一度だけ、ディナーショー的なものの中では「男の格好をしているけど、じつは女性だった」っていうのはやったことあるんですね。むしろそれは、私の宝塚時代と近い感じだったんですが、何といっても今回は、ミュージカルの女優。初めての挑戦なんです。

――へんな質問なんですけど…あの、完全に女性なんですよね?

 女性です、もちろん(笑)。今回の役は、48歳という設定なんですね。なかなか難しい年齢で、今、先生には「ちょっと、おばあさんになりすぎてるから」って言われてます(笑)。

――ちょっと男っぽい格好をして、とか、そういうのもないんですね(笑)。

 ないです。普段は着ないような衣装で出ますよ。昔のおばあちゃんによく見られた格好というか、「アッパッパー」みたいな(笑)。思わずデザイナーさんに、「ちょっとカッコよく作っといて」って言っちゃったんですけどね(笑)。だけど、「アッパッパー」のいったいどこをカッコよくしたらいいのか(笑)。ご覧になったら、きっとびっくりされると思うんですよ。

――それは楽しみです(笑)。

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