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特集【トピックス】玉三郎・鼓童の「アマテラス」
宝塚出身の愛音羽麗がアメノウズメ役に

2013年2月20日
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 坂東玉三郎と太鼓芸能集団・鼓童との初共演作となった「アマテラス」が、2013年7月東京・赤坂ACTシアター、9月福岡・博多座、10月京都・南座で再演される。この公演には、元宝塚歌劇団男役スター・愛音羽麗が特別出演する。玉三郎、見留知弘(鼓童代表)、吉井盛悟(鼓童・「アマテラス」音楽監督)、愛音らが出席し、都内ホテルにて制作発表が行われた。(フリーライター・岩村美佳)

 歌舞伎界の立女形で、人間国宝の玉三郎と、太鼓を中心に伝統的な音楽芸能をベースに創作活動を行い世界中で公演する「鼓童」が初めて出会ったのは2000年。玉三郎が鼓童の演出のために佐渡(鼓童の拠点)に招かれた。03年11月に「鼓童ワン・アース・ツアー スペシャル」で鼓童単独の舞台を初演出。その後06年に初共演となる「アマテラス」を初演、翌年には歌舞伎座でも上演した。12年4月には玉三郎が鼓童の芸術監督に就任し、新たな挑戦が始まっている。

 玉三郎は「2006年に初演致しましたものが、ここで再演になるというのは思いもよらないこと」と喜んだ。見留は「玉三郎さんに芸術監督に就任して頂きまして、舞台でプロとしてやっていくための生活環境や食事環境など、鼓童全般にわたってご指導頂いております。今回6年ぶりの『アマテラス』ですけれども、やはり6年たちますと演奏者のほうも若返りまして、今回出演のメンバーは玉三郎さんに直接ご指導を頂いたメンバーです」と話した。吉井は「玉三郎さんとより近い関係にさせて頂き、心が繋がってきました。教えて頂いたことから質問ができるような、もう少し踏み込んだところで舞台作りが出来るようになりました」と深い信頼の思いを語る。

 打楽器だけでなく、琴や三味線、胡弓などの融合で表現する鼓童の音楽。玉三郎は「音楽的なことでは打楽器だけでない部分が多少広がった」と話す。再演で出演メンバーが変わったこともあり、新曲も入るそうだ。吉井は「音楽は『古事記』、神話の『天の岩屋戸開き』をモチーフにしておりますので、プリミティブで原始的な日本の神秘の部分を和太鼓を中心としたオーケストレーションで作っていきたいと思っています」と話した。

 そして、さらに新しいのは愛音の出演で、アメノウズメノミコト役を演じる。玉三郎が宝塚歌劇団の理事である植田紳爾の推薦を得て、出演が決まったという。玉三郎は「私も愛音さんも、男も女も演じる俳優でございまして、そういうご縁を感じるわけでございます。宝塚に16年間いらして、非常に歌舞伎に似たような、舞台だけの生活をしている人とは話がしやすいと思って安心しています」と期待を寄せた。愛音は「私は宝塚時代より日本物の作品をさせて頂く度に、玉三郎さんの舞台を拝見させて頂きとても勉強させて頂きました。舞台姿が美しいのは皆さんご存知のことなのですが、舞台に対する情熱ですとか、いろいろなインタビューなどで拝見した、舞台の為ならなんでもなさるという姿勢に心から尊敬しております」と玉三郎への思いを語った。

 また、1月に玉三郎と愛音はともに佐渡を訪れ、音を合わせて稽古をしたそうだ。玉三郎は「愛音さんは大変熱心で、また鼓童のお稽古場を大変気に入って頂けました。私のいないときにも、寒い稽古場でも裸足でお稽古していらして、本当に愛音さんにお願いして良かったなと思う次第です」と目を細める。愛音は「正直、はじめはどんなところなんだろうと、どんな方々がいらっしゃるんだろうと、不安と緊張でいっぱいでしたが、皆さん本当に温かくて優しくていろんなお話をしてくださいました。今は一日も早く皆様と一緒に稽古したいなという思いでいっぱいでございます」と喜ぶ。また、「皆さんも2年間の修行を経て舞台に立っていらっしゃるし、私も音楽学校という所を卒業して宝塚の舞台に立っていました」と共通点を見つけ、親しみがわいたそうだ。見留は「この新しい出会い、6カ月後にまた舞台が出来るというのが楽しみです」と大きな期待を寄せ、愛音の踊る曲も制作中という吉井は「私たちも刺激を頂きつつ音楽作りができたらいいなと考えています」と話した。

 愛音が踊る部分は、KAZUMI−BOYが振付けするそうだ。宝塚でも多くの曲を振付けするKAZUMI−BOYが加わり、玉三郎は「第三者の目が入ってくるというのはありがたいことだと思いますし、僕が舞台の上に出てしまうときに客観的な目があるというのは嬉しいと思っています」と大歓迎。さらに、「音楽監督の吉井くんに愛音さんの為の曲を作ってとお願いしました。そこにふくらみが出たのが大きいと思います。衣装なども愛音さんに合ったものを作っていきたいと思っています」と話した。愛音は「今まで男役として表現を追求していましたので、女性役として表現するリハビリ中でございます(笑)。でも玉三郎さんもおっしゃってくださったように、男も女も出来るという意味では今回は神様ですので、性別を超えた『魂』として表現出来るアメノウズメを演じられたらなと思います」と現在の演技プランを話した。玉三郎が「またひとつの花が加わる」と語る、新たな「アマテラス」を楽しみに待ちたい。

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◆日本ロレックス presents「アマテラス」
《東京公演》2013年7月4日(木)〜28日(日) 赤坂ACTシアター
《福岡公演》2013年9月5日(木)〜29日(日) 博多座
《京都公演》2013年10月5日(土)〜27日(日) 南座
⇒詳しくは、鼓童ホームページへ http://www.kodo.or.jp/news/20130704amaterasu_ja.html

《筆者プロフィール》岩村美佳 フリーフォトグラファー、フリーライター。舞台関係、ファッションなどを中心に撮影してきた経験をいかし、ライターとしても活動している。「目に浮かぶ言葉」を伝えていきたい。

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