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特集(4)高校時代の経験がファントムにつながる

2013年2月22日

写真:ラミン・カリムルー撮影・廣江修

――もし差支えがなければ、ご自身の葛藤について、もう少し聞かせていただけますか?

 ラミン自身としては、30代になってから、神やスピリチュアルな面に、自分の意識が向くようになりました。そういった目に見えない存在と時々つながっている気もするし、つながっていなかったりもする。そのことは、ジャン・バルジャンの物語のベースとつながっています。だから、ジャン・バルジャンに関しては、「神との旅」という点で困難を抱えていたという風に解釈しました。

――「神との旅」。

 小説を読んで気づいたのは、ジャン・バルジャンは投獄されましたが、そこで命を絶ってしまったり、あきらめたりしなかった。彼は自分で勉強して、強くなって、自分が嫌っている世界に立ち向かっていこうとしたところに非常に感銘を受けました。そこが彼にとっての出発点となったわけです。

――ご自身の人生にも似たものを感じているということですか?

 私は世界が好きですし、嫌っている訳でもないので、彼とまったく同じ考えを持っていたわけではありませんが、神がいるかは別として、私も神との旅をしていると思います。個人的に自分の悩みを抱えている点でも、ジャン・バルジャンを理解できると思いました。ファントムに関しても、ひとつ、自分との共通点をみつけて、そこから入っていきました。ファントムは、芸術的な人、殺人を犯している、奇形である…。そういった面では自分と違うので理解や共感はできません。しかし、彼は孤独であった。みんなに受け入れてもらいたいという気持ちがあったけど、孤独だった。私も高校生のときに誤解されたことがありましたので、そういった点で共通点があるのかなと思いました。そういう人物の情熱が理解できれば、あとの部分はカバーできると思っています。

――何か一つ、役と共通のものをつかむということですね。

 何か一つ、共通点を見つけて膨らませていく。歌の場合も同じです。まずは自分の心が動くこと、自分自身の生き方に触れるような歌を作ること。そうでないと、自分自身歌うことができませんし、お客様に信じてもらうこともできません。まずは自分が共感し、それをうまく伝えるということで、お客様に感動してもらいたいと思っています。今の質問は私自身話していて、とても興味深かったです。

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