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特集(2)唖然とさせられるラスト

2013年2月26日

写真:「逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース」より「逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース」より、グレゴリー・エッジワース役の蓮水ゆうや=撮影・廣江修

 このように、おなじみのキャラクターたちが抜群の再現率で登場してくるワクワク感が、ゲームファンにはたまらないわけだが、ストーリーはゲームの再現ではなく完全オリジナルだった。

 タカラヅカ版「逆転裁判」が、ゲーム版「逆転裁判」の4話、5話をもとに、またタカラヅカ版「逆転裁判2」がゲーム版「逆転裁判2」の4話をベースに作られてきたのに対し、今回はそうではない。エッジワースの父親に相当する御剣信がゲーム版で登場するのが「逆転検事2」の第3話であるため、この話がベースかと思いきや、そうでもなかった。

 物語は、タカラヅカ版の「逆転裁判」と「逆転裁判2」のちょうど間の時期だ。検事としての自分に疑問を感じ、放浪の旅に出ていたエッジワースが久しぶりに故郷カリフォルニアに帰ろうとした、その飛行機で突如として数十年前にタイムスリップしてしまう。そこで巻き込まれた殺人事件で、弁護士である生前の父と対峙し、最後には父とともに真実の究明を目指すことになる。

 この「(御剣)父子の法廷対決」はゲーム版にはない見所だ(ゲーム版にあるのは、父親がかつて弁護を担当し、迷宮入りになっていた事件の真実を息子が解明するというもの)。ただ、父グレゴリー・エッジワース(蓮水ゆうや)の設定が「無罪判決を勝ち取るためには手段は選ばず、証拠ねつ造さえもいとわない男」となっていたのには、ゲームファンの人は少々違和感があったかもしれない。

 この設定はむしろ、狩魔豪検事を彷彿とさせる。ゲーム版の御剣怜侍のかつての師であり、「被告人を有罪にするためには手段を選ばない」男だ。ゲーム版の狩魔検事も御剣が乗り越えなければならない存在だったが、タカラヅカ版では父グレゴリーと向き合うことでマイルズも自分の道を見い出すことになるからだ。若き日のグレゴリーもまた、タイムスリップしてきた息子によって正しい道に引き戻されることになる。

 オリジナルといいつつも、「ロジックとロジックを繋ぎ合わせて新事実を見つけていく」という、ゲーム版で御剣が使うテクニックが出てきたり、「髭を取ると、全くの別人物になる」など、「逆転検事2」を彷彿とさせる仕掛けもみられたのがゲームファンには嬉しいところだろう。

 何より、思いがけない真犯人と、彼が持つ真の顔にラストで唖然とさせられる、その展開が見事で、ゲームをもう1話クリアしたような、そんなおトク感があった。

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