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特集(5)トークライブで「生きてて良かった」

2013年3月14日

写真:愛音羽麗撮影・岩村美佳

――3月のシアタークリエ「私のダーリン」の話もお伺いしたいのですが。

 そうなんですよね! 「私のダーリン」の方が先なんですよね!

――宝塚の先輩の黒木瞳さん主演の作品で、愛原実花さんもご出演されますね。こちらが退団後初めての舞台出演ですよね。

 はい、そうです!

――今から期待していることとかありますか?

 それこそ本当に退団後、女性としての初めての舞台なので、正直ポスター撮影のときもどういう居方でいたらいいのか(笑)。やっぱり格好つけて撮ることに慣れているんですよね。撮影したのが、退団してわりとすぐだったんですよ。今よりももっと男役に近かったと思うんですよね。だから本当にどうしていいかわからなくて、ポーズひとつ出来ないんです。椅子に座って撮ってくださいというのも、足を開いて撮った方がしっくりくるんですよ(笑)。ドレス自体も初めて着たかなと思うくらいで、足を閉じるのがすごく窮屈で。本当にどうなることやらなんですけれど。

 玉野さんもひとりひとりの魅力を引き出してくださるといいますか、その人のキャラクターに合ったように台本を書いてくださるんですね。今回もオリジナル・ミュージカルで書いてくださっているので、そういう意味では気負わずといいますか、ありのままの自分として役に向かっていけたらいいなとは思います。まだ大まかなあらすじでしか台本を頂いていないんですけれども、坂元健児さんの奥さん役です。今までは女性ばかりの劇団の中にいたので、男性との共演は初めてなのですごく楽しみですし、先程もお話しましたが、個人的にタップの練習に玉野さんの所に行ったりしています。

 玉野さんも面白く、わかりやすく、ストレートに言ってくださるので、私も包み隠さず「出来ないものは出来ない」「タップも苦手です」と言っちゃうんです(笑)。「出来ないからこそ、レッスンに通います」というスタンスでいるんですけれど、素直にぶつかって行けたらなと思っています。どんな作品になるのか楽しみですね。

 キャストの皆さんも色々な分野で活躍されている方が出演されますし、黒木さんとは初めてご一緒しますが「元宝塚」という意味では土台が一緒なので、女優さんとしての色んなものを吸収させて頂きたいなと思っています。愛原実花ちゃんとは組が違ったのでご一緒したことはないですけれど、知っている人がいるだけでも安心感がありますし、皆で楽しく作って行けたらなと思っています。

――歌もあるでしょうし、楽しみです。

 どうなんでしょうね。歌こそ声の出し方って全然違いますよね。今まで男役の発声でずっとやってきたので、歌が一番苦労するかもと感じているので、もっと女性の声として追求していかなければと思っていますね。

――退団されるときには、今後どうされるかわからないとおっしゃっていましたよね。

 本当にわからなかったんですよ! 「アマテラス」のお話もなかったですし、「私のダーリン」も決まっていなかったので。「私、舞台やりたいのかな…? 男役として十分だったしもういいかな…?」と、そういう感じだったんです。退団したものの何をやるんだろうかと。退団することを最大目標に生きていたんですよね。本当にお話するようなことは何もなくて、隠していたわけでもないんです。今も流れのままにここに立っているので、それもご縁なんだなと思っています。あまり自分で決めすぎずというか、でも頂いた要望には答えられる自分でありたいなと思います。

――何か見えて来ました? こういうことをやって行きたいとか。

 先日もお稽古場に行って思ったんですけれど、やっぱり一緒に何かを作り上げるとか、そういうことが好きなんだなと思いました。公演のお稽古も、レッスンも全然苦にならないんです。体を動かしたり、何かを学ぶこととか、吸収することとか好きなんですよね。「昨日よりこれが出来るようになった!」というような、ひとつひとつが好きなんです。今までやってきたことは「舞台」なので、自分の出来ることといったらそこなのかなと。そういうお話が頂けたなら、ぜひやりたいなと思いますし、その舞台を見て「感動した」とか「良かった」と言ってくださるお客様がいらしてくださったらありがたいと思いますね。

――「出来ること」が「やりたいこと」に繋がってきた感じですか?

 どうでしょうか…。まだ歩きだしたところですけれども、頂いたことを精一杯やることが大事だと思うので、今はひとつひとつ自分と向き合ってやっていけたらなと思います。

――ファンの皆様はもう2作品の出演が決まっていて、楽しみにされていると思います。ぜひファンの皆様にメッセージをお願い致します。

 今年の1月5日に東京會舘でトークライブをさせて頂いたのですが、先の予定が決まっていなくてお話し出来ることがないので、トークライブをやってもどうだろうと思っていたのですが、「元気だよ」だけでもいいからやってみたらと言って頂いて、お受けしてやらせて頂いたんです。久しぶりに皆様の前に出て、お話したり、歌わせて頂いたことですごく喜んでくださったり、「また年が明けてお会い出来て嬉しいです」とおっしゃってくださって、生きてて良かったなと思ったんですよ(笑)。そういうふうに言ってくださる方がひとりでもいてくださる限り、自分が出来ることを発信していけたらなと思います。

 宝塚の男役を応援してくださっていた方には男役ではないので、全然違う世界になりますよね。今までは「男役 愛音羽麗」を作っていたので、それがなくなったときにどう人前に立ったらいいんだろうというのが正直わからなくて、トークショーの時も異常に緊張したんですよ。今までは人前でお話するのも特に緊張することはなかったんですけれど、何だこの緊張感はと(笑)。でもありのままでいいんだと、今はそう思うので、喜んでくださる方がいらっしゃるなら嬉しいなと思います。

――ありがとうございました。今後も楽しみにしています。

〈インタビューを終えて〉
 宝塚の男役時代を知らないスタッフの方々から、男役をやっていたなんて信じられないと言われていた愛音さん。ショートヘアにパンツスタイルは変わらなくとも、女性らしい素敵な姿だった。退団後、芸事を続けるか迷っていた思いを、決断させたファンの言葉と出演へのオファー。人生の岐路に立ったとき、いくつかのことが決断のきっかけになる。最高のきっかけだったのではないだろうか。お会いした愛音さんはとても清々しい表情で今を楽しんでいた。その心が向った新しい道の先が楽しみだ。(岩村美佳)

◆日本ロレックス presents「アマテラス」
《東京公演》2013年7月4日(木)〜28日(日) 赤坂ACTシアター
《福岡公演》2013年9月5日(木)〜29日(日) 博多座
《京都公演》2013年10月5日(土)〜27日(日) 南座
⇒詳しくは、赤坂ACTシアターホームページへ http://www.tbs.co.jp/act/event/amaterasu/

◆「私のダーリン」
《東京公演》2013年3月26日(火)〜4月14日(日) シアタークリエ
《兵庫公演》2013年4月17日(水) たつの市総合文化会館 赤とんぼ文化ホール 大ホール
《大阪公演》2013年4月20日(土)・21日(日) サンケイホールブリーゼ
《名古屋公演》2013年4月23日(火) 愛知県芸術劇場 大ホール
《福岡公演》2013年4月25日(木) 福岡市民会館 大ホール
⇒詳しくは、「私のダーリン」公式サイトへ http://www.tohostage.com/darlin/index.html

(関連リンク:愛音羽麗オフィシャルサイト) http://aineharei.com/

《インタビュアープロフィール》岩村美佳 フリーフォトグラファー、フリーライター。舞台関係、ファッションなどを中心に撮影してきた経験をいかし、ライターとしても活動している。「目に浮かぶ言葉」を伝えていきたい。

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