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特集(1)悠未と朝夏、迫力満点のデュエット

2013年3月27日

写真:「モンテ・クリスト伯」より「モンテ・クリスト伯」より、ダングラール役の悠未ひろ=撮影・岸隆子

 幕が上がる前には、劇中の音楽が次々と演奏されるオーバチュアがあり、名曲揃いの予感に期待が高まります。冒頭はダンテスが孤島の監獄に投じられるシーンから。荒れ果てた地へ乱暴に追いやられる凰稀さんは、整えられたリーゼントに白いブラウスとパンツで、1人だけ発光するように輝いていて、地獄への序章には不似合いな美しさが余計に切なさを誘います。事態がのみこめないままのダンテスに、二度と元の世界へは戻れない烙印を押されたと同時に、舞台は華やかだった数日前へと転換。なぜこんな悲劇が訪れたのかが語られます。

 ―19世紀初頭、港町マルセイユ。船長への昇進も決まった若き航海士エドモン・ダンテス(凰稀)は、メルセデス(実咲)との結婚式を迎え、幸せの絶頂にあったが、突然、身に覚えのない容疑で逮捕されてしまう。

 ダンテスは先の航海で、政府から近づくことを禁じられているエルバ島へ上陸せざるをえなくなり、そこに追放されているナポレオンから手紙を託されていた。ダンテスを忌々しく思っていたフェルナン(朝夏)とダングラール(悠未)はそれを利用し、彼がナポレオン派のスパイだと密告。それを受けた検事補のヴィルフォール(蓮水)は無実だと確信するが、手紙の宛先が自分の父親と知り、口封じのためダンテスをシャトー・ディフの監獄へと送り込んだのだった。

写真:「モンテ・クリスト伯」より「モンテ・クリスト伯」より、フェルナン役の朝夏まなと=撮影・岸隆子

 未来への希望に満ちたダンテスは、不器用ながら誠実さにあふれた優秀な青年でした。社長令嬢メルセデスとの結婚で、まさに人生は順風満帆。そんな2人を横目で見ていたのが、いかにも腹に一物ありそうなフェルナンとダングラールです。

 貴族のフェルナンを演じる朝夏さんは品があり、なかなかの色男っぷり。ダンテスがメルセデスと結ばれたことに嫉妬心をたぎらせています。悠未さん演じるダングラールはあごひげもセクシーで、海の男らしく少し荒ぶれた雰囲気。彼もまた、若いダンテスが先に出世したことで怒りを覚えていました。そんな2人が企んだ陰謀に、蓮水さん演じる切れ者の検事補ヴィルフォールが、ダメ押しの決定打を下すという展開で、フェルナン・ダングラール・ヴィルフォールのトリオはとにかく恐ろしい。でもこの極悪さ加減が実は男役の腕の見せ所で、憎らしくもカッコよさを磨ける役どころなんですよね。近頃、歌唱力がぐんと向上した朝夏さんと、確かな実力の悠未さんのデュエットも迫力満点で、しっかりと聴かせてくれます。

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