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特集【インタビュー】「マイ・フェア・レディ」Wイライザ
霧矢大夢と真飛聖、女子トーク

2013年4月22日

 5月に東京・日生劇場にて上演予定の名作ミュージカル「マイ・フェア・レディ」では、ヒロインのイライザ役として、宝塚出身の霧矢大夢と真飛聖がWキャストで登場する。朝日新聞デジタルでは、宝塚卒業後ミュージカルの舞台には初挑戦となるお2人にお話をうかがった。(フリージャーナリスト・中本千晶)

 制作発表記者会見では「イライザよりヒギンズ教授に思わず目が行ってしまう」と話して会場を沸かせた霧矢だが、立ち稽古が始まったばかりの現段階でも「まだそこまで、自分とイライザが歩み寄っている実感はございません」と、きっぱり。だが、Wキャストの真飛は「霧矢さんイライザが変わっていくシンデレラストーリーが、はっきりと見える」という。宝塚を卒業して1年目の霧矢が「ひたむきに女役に取り組んでいる姿が、イライザと重なってみえて、魅力的だなと感じる」のだそうだ。

 霧矢自身も、イライザという役には共感を覚えている。「今はまだ『女優』という感じでもないし、かといってもう男役にも戻れないし…というどっちつかずな感じが、すごくリンクしているなと思う」と、下町の女の子から貴婦人に成長する過程で悩むイライザは、霧矢自身に近いものがあると話す。

 いっぽう、霧矢より1年前に宝塚を退団し、「女子」としては先輩である真飛イライザに関して、霧矢は「すでに女優さんとしてテレビドラマでも活躍されているので、すごくナチュラルだなーと思って見ている。彼女はきっと自然なイライザになると思う」。その真飛はお稽古場で霧矢に「スカートはいたらいいですよ」とお勧めしてみたりすることもあるそうだ。

 このようにミュージカルの初ヒロインということで奮闘中の2人だが、宝塚の男役として培った「威勢の良さや覇気、勢いのある部分は生かしていきたい」(真飛)、「これまでも宝塚出身の方がイライザをされてきた意味も、そういうところにあると思う」(霧矢)とも。かつては那智わたるや上月晃、そして大地真央と、宝塚のトップスター経験者が演じて来たイライザという役を今回の2人がどう見せてくれるのかも期待されるところだ。

 「女子」としては真飛が1年先輩だが、宝塚時代は霧矢が1年先輩にあたる。音楽学校時代から成績トップだった霧矢は、真飛にとってもファンレターを出すほどの「憧れの先輩」だったそう。逆に、受験会場での真飛について霧矢が「彼女のことはすごく覚えている。きっと受かるだろうなと思ってた」と明かし、「そんな話、初めて聞きました」と真飛をびっくりさせる一幕もあった。

 今後の女優としてのキャリアについては、まだまだ模索中の霧矢に対して真飛が「霧矢さんって、中身はとても可愛らしい方。だから、これから可愛らしい役もやって『あれ? 何だか楽しんでいる自分がいる』と気づく日がきっと来ると思う」とアドバイスした。

 あくまでナチュラルに、でも、地に足のついた生活感も大切にしつつ、「女子」への転身を楽しんでいる2人。きっとイライザという役を通して、イライザの如く、2人もまた女優としてそれぞれに脱皮していくのだろう…そんなことを予感させるインタビューとなった。

〈霧矢大夢さんプロフィール〉
1994年、宝塚歌劇団入団。「火の鳥」で初舞台。花組に配属。96年「ハウ・トゥ・サクシード」新人公演で主役に抜擢。97年月組に組替え。98年「WEST SIDE STORY」ベイビー・ジョン役、新人公演ベルナルド役。99年「ノバ・ボサ・ノバ」新人公演ソール役。99年〜2000年、中国・北京公演、ドイツ・ベルリン公演に参加。01年、東京宝塚劇場柿落とし公演、幕開きの歌手。02年「ガイズ&ドールズ」アデレイド役。同年「SLAP STICK」でバウホール公演単独初主演。05年「エリザベート」ルイジ・ルキーニ役。08年「ME AND MY GIRL」ジョン卿役、同博多座公演、ビル役。09年「エリザベート」フランツ・ヨーゼフ役。平成21年度、文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞。10年、月組トップに就任。「紫子」「Heat on Beat!」「THE SCARLET PIMPERNEL」「ジプシー男爵」「Rhapsodic Moon」「Studio54」「バラの国の王子」「ONE」「アルジェの男」「Dance Romanesque」「我が愛は山の彼方に」。12年4月「エドワード8世」「Misty Station」で宝塚歌劇団を退団。12年10月、コンサート「Amore e Musica」。

(関連リンク:霧矢大夢公式サイト) http://www.hiromukiriya.com/

〈真飛聖さんプロフィール〉
1976年10月13日生まれ。神奈川県出身。身長167センチ。95年「国境のない地図」で宝塚歌劇団初舞台。99年「我が愛は山の彼方に」新人公演で初主演を務め、2008年、中日劇場公演「メランコリック・ジゴロ」「ラブ・シンフォニーII」で花組トップスターとなる。09年に「太王四神記」「相棒」、10年に「虞美人」などに出演。11年4月、「愛のプレリュード」「ル パラディ」で宝塚歌劇団退団。ワタナベエンターテインメントに所属。「ネスカフェ エクセラ」のCMに出演。テレビドラマ「37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜」(フジテレビ系列)でドラマデビュー。ドラマ「恋愛検定」(NHKBSプレミアム)でも好評を得る。12年10月スタートの大ヒットドラマシリーズ「相棒SEASON11」にも新レギュラーとして出演。13年4月からはNHKEテレ「テレビでフランス語」でナビゲーターとしてレギュラー出演中。

(関連リンク:真飛聖公式ホームページ) http://www.watanabepro.co.jp/mypage/artist/matobusei.html

(関連リンク:真飛聖オフィシャルブログ) http://ameblo.jp/sei-matobu-we/

【「マイ・フェア・レディ」制作発表の記事はこちら】

◆「マイ・フェア・レディ」
《東京公演》2013年5月5日(日)〜28日(火) 日生劇場
《金沢公演》2013年6月7日(金) 金沢歌劇座
《福岡公演》2013年6月11日(火)〜12日(水) キャナルシティ劇場
《名古屋公演》2013年6月15日(土)〜16日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール
《大阪公演》2013年6月21日(金)〜23日(日) オリックス劇場
⇒詳しくは、「マイ・フェア・レディ」公式サイトへ http://www.tohostage.com/myfairlady/index.html

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」(東京堂出版)。2012年11月に「ヅカファン道」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

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