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特集【インタビュー】「チョンガンネ」に出演の舞羽美海
「がむしゃらに生きている姿を見てほしい」

2013年5月1日

 元宝塚雪組トップ娘役の舞羽美海が、宝塚退団後の初舞台としてDステ13th「チョンガンネ 〜おいしい人生お届けします〜」にヒロイン役で出演する。「Dステ」は俳優集団D−BOYS&D2がさまざまな演劇に取り組んできたシリーズで、今回はミュージカルとしての上演になる。同世代の男性キャスト達と作り上げる新たなヒロインを、楽しみながら模索している舞羽に、作品への思いや宝塚について話を聞いた。(フリーライター・岩村美佳)※この取材は、4月4日に行ったものです。

 韓国小劇場界でロングランヒットした韓国ミュージカル、「独身男の八百屋さん」の日本初上演作品で、独自の商売哲学とアイデアで成功した八百屋の実話を元にした青春サクセスストーリーだ。演出は独特の感性で活躍する、今勢いのある中屋敷法仁。舞羽は、「韓国の明るいミュージカルを土台に中屋敷さんテイストが加えられています。現実的で地に足をつけて生きている男性達が、色んな人に出会って考え方が変わったり、夢に向かってさらにまっしぐらになれるという、短い中にも各登場人物の人生が凝縮されて盛り込まれています」と作品について話した。

 舞羽の役は、アナウンサーのパク・スジン。なんと、ぶっ飛んでいるヒロインだそうだ。「中屋敷さんから最初に頂いた言葉が『ぶっ飛んでいる』でした(笑)。どんなだろうと思っていましたが、台本を頂いたら、確かにかなりぶっ飛んでいました」と笑う。自分のなかにはない新しい役に出会った。「やはり今までは宝塚のヒロインらしい綺麗な役を頂くことが多かったんですが、『こういうヒロイン像もあるんだ!』と新しい発見をしています。もっと自分を解き放ちたいです」という。

 スタッフ、キャストともに同世代。今までの環境とは違う場所で刺激を受け、毎日が楽しいと目を輝かせた。「男性とお芝居をするのも初めてで、稽古場に男性がいるのも初めての経験ですけれど、素の自分でいられて何も気負わずにいられるんです」という。お互いの過去の出演作品の映像を見せ合ったりして、コミュニケーションもさらに深まった。5人の男性キャストそれぞれの印象を聞くと、楽しそうに答えた。コミュニケーションが取れているからこそ、すぐに話せるのだろう。

 小さい頃からファンだった宝塚に入り、すぐに抜擢された舞羽。入団直後の抜擢は娘役にめずらしいことではないが、本人はわけがわからなかったそうだ。「がむしゃらすぎて記憶がない部分も多い」と当時を振り返る。そして音月桂が雪組のトップとなったとき、相手役は決められず、公演ごとにヒロインが変わるという変則体制になった。舞羽は音月のお披露目公演「ロミオとジュリエット」でジュリエット役をダブルキャストで演じ、その次の公演から娘役トップに就任する。

 「自分がトップ娘役になるとは全く思っていませんでした。ただ、ジュリエット役のオーディションを受けたとき、『この役をやってみたい』と初めて思ったんです」と当時の心境を明かした。そして音月の相手役として「幸せな時間を頂きました」と話す。「音月さんの相手役で良かったという思いが強くて、音月さんだから今の自分があると思うんですよね」。音月と一緒に退団したいと、短くとも充実した6年間の宝塚生活にピリオドを打った。

 今作では「新しい私を見て頂けるんじゃないかという確信があります」という舞羽。いい意味で宝塚で得たことは捨てずに、自分のなかで積み重ねて行こうと前を向く。「自分自身も不器用な人間なので、がむしゃらに生きている姿を見てほしい」と新しい役への思いはひとしおだ。若者たちがそれぞれの悩みを乗り越え、成長する姿を描く「チョンガンネ」。明日も頑張ろうという希望を客席に届ける。

〈舞羽美海さんプロフィール〉
(まいはね・みみ)8月22日生まれ。2007年3月「シークレット・ハンター」で宝塚歌劇団の初舞台。11年「ロミオとジュリエット」ではダブルキャストでジュリエットを演じる。同年4月全国ツアー公演「黒い瞳」「ロック・オン!」より音月桂の相手役としてトップ娘役に就任。7月には梅田芸術劇場公演「ハウ・トゥー・サクシード」のローズマリー役を務める。2012年7月梅田芸術劇場公演、8月博多座公演「フットルース」。同年12月「JIN−仁−」「GOLD SPARK!―この一瞬を永遠に―」にて宝塚歌劇団を退団。

【稽古場ルポはこちら】

◆Dステ13th「チョンガンネ 〜おいしい人生お届けします〜」
《東京公演》2013年4月25日(木)〜5月6日(月・祝) 本多劇場
《大阪公演》2013年5月11日(土)〜12日(日) 森ノ宮ピロティホール
⇒詳しくは、「チョンガンネ 〜おいしい人生お届けします〜」公式サイトへ http://www.watanabepro.co.jp/mypage/artist/dst13_chonganne.html

◆「SAMURAI挽歌III」
《東京公演》2013年6月15日(土)〜23日(日) 紀伊國屋ホール
《大阪公演》2013年6月27日(木) SAYAKAホール 小ホール
《名古屋公演》2013年6月29日(土) 南文化小劇場
《福岡公演》2013年7月2日(火) ももちパレス大ホール
⇒詳しくは、「SAMURAI挽歌III」公演情報へ http://www.mizu-pro.com/20130615_info.html

《筆者プロフィール》岩村美佳 フリーフォトグラファー、フリーライター。舞台関係、ファッションなどを中心に撮影してきた経験をいかし、ライターとしても活動している。「目に浮かぶ言葉」を伝えていきたい。

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