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特集(1)遅咲きのトップ「バトン受け渡す責任」

2013年5月13日

写真:「月刊タカラヅカ」雪組公演よりフェルゼンを熱演する壮一帆=兵庫県宝塚市、滝沢美穂子撮影

 「様式美の究極の物語」というベルばらを下級生たちに伝える、という思いも強い。下級生たちも自分の稽古が終わっても残り、トップがどう役を作るのか、どう舞台に立つのか、真剣に見つめてくる。「こっちも、『どうだ!見てろ!』って感じです」と朗らかに笑う。ようやくたどり着いたトップという座に、気負いはない。「自分が強くなったなと思います」

 入団以来、「トップ」は目指すべき場所として常に頭に置いてきたという。いまの自分に甘んじず、発破をかけるために。しかし、なかなか機会はめぐってこない。「私じゃだめなのかな」と思ったこともある。花組の2番手スター時代には、これからどうしようと悩みもした。それだけに、トップ就任への打診は予想外で驚いたという。

 同期で花組トップの蘭寿(らんじゅ)とむら仲間に告げると、「それはもう、みんな喜んでくれて大騒ぎでしたね」。その様子を動画で撮影していた仲間が、後日データを送ってくれた。「死ぬまで大切にしようと思いました。本当に幸せですね」

 いま、「壮一帆はわたし一人のものではない」とかみしめている。「壮一帆はファンのみなさんと宝塚歌劇のもの。舞台に立ち続けて、100年続くバトンを受け渡す責任を果たしたい」。遅咲きの大輪が、さわやかに咲き誇る時がきた。(尾崎千裕)

 そう・かずほ 兵庫県川西市出身。1996年「CAN−CAN」で初舞台を踏み、花組に配属される。雪組に異動後、「愛燃える」で新人公演初主演。再び花組に戻り、2番手男役スターに。音月(おとづき)桂(けい)の退団を受け、昨年12月に雪組トップスター就任。中日劇場公演「若き日の唄(うた)は忘れじ」「シャイニング・リズム!」でお披露目となった。愛称はSo。

写真:「月刊タカラヅカ」雪組公演より「ベルサイユのばら」ならではの華やかなフィナーレ=兵庫県宝塚市、滝沢美穂子撮影

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