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特集【トピックス】「盲導犬」「唐版 滝の白糸」
唐×蜷川のタッグで、2舞台上演へ

2013年5月14日

 「作:唐十郎」×「演出:蜷川幸雄」のタッグによる舞台が、東京・シアターコクーンと、大阪・シアターBRAVA!にて2本連続上演される。1973年の初演時には当時の社会情勢を反映したアジテーション演劇として衝撃を呼んだ「盲導犬 ―澁澤龍彦『犬狼都市』より―」、そして、1975年の初演時には大掛かりなセットでも話題になった「唐版 滝の白糸」の2作品だ。(フリージャーナリスト・中本千晶)

 キャストも豪華なメンバーが勢揃いした。「盲導犬」には、盲人・影破里夫(えい・はりお)役に古田新太、奥尻銀杏(おくしり・いちょう)役に宮沢りえ、フーテン少年役に小出恵介。「唐版 滝の白糸」には、水芸人・お甲役に宝塚退団後初のストレートプレイ出演となる大空祐飛、少年・アリダ役に窪田正孝、謎の男・銀メガネ役に平幹二朗が出演する。

 5月9日に行われた合同制作記者会見の様子をお伝えしよう。まずは、演出の蜷川氏および主要キャストがそれぞれ、作品への意気込みを語った。

◆蜷川幸雄
 「盲導犬」は長い間もう一度やりたかった作品です。初演は成功だったが、2回目はキャスティングも演出もはっきりいって失敗だった(笑)。だから、死ぬ前にきっちりやりたいと思っていました。また、70年代の演劇の良質なものを今の若い人たちに観て欲しいという思いもあります。今回は自信のキャスティングなので、どこに本当の心があるかわからない「恐ろしい」人たちと共に、客席を興奮の渦に巻き込みたいですね。この3人を獲得するのは大変だったので、一緒に仕事ができることを心から喜んでいます。
 「滝の白糸」は、個人的にも大好きな作品。また、大空さんが宝塚を退団して初めての舞台で僕らを選んでくれたということで、きっと新しい「滝の白糸」をつくることができるんじゃないかと思います。

◆古田新太
 17年ぶりの唐作品への出演となりますが、17年間ずっと、唐さんと蜷川さんが絡む舞台をやりたいと思っていました。宝石のようなせりふが散りばめられた唐さんの作品は、大好きだけど難しい。表層的にとらえるとまったく意味がわかりませんが、それでも構わない、体感してもらえればいいんだと思います。お2人が死ぬ前に上演が間に合って良かったです(笑)。

◆宮沢りえ
 唐さん、蜷川さんの舞台に出演させていただくのは「下谷万年町物語」から2回目ですが、虜になりました。今回もお2人に囲まれて、これからどんな化学反応が起こっていくのか、わくわくしています。

◆小出恵介
 蜷川さんの舞台は毎回苦しいですが、今回が一番大変なのでは?と思っています。でも、「怪物」のお2人に囲まれて、自分も「怪物ごっこ」を楽しみたいです。

◆大空祐飛
 宝塚を退団して初の舞台で、こんな大きな挑戦の機会を与えていただいたことに感謝しています。「初めて」というのは1回しかないわけで、「初めて」ならではの緊張や興奮が良い形で舞台に乗るように、がんばります。

◆窪田正孝
 この中で誰よりも舞台経験が少ないのですが、蜷川さんからは「今の時代だからできる作品なのだから、思い切り楽しんでやってくれ」とのありがたい言葉をいただきました。思い切りぶつかっていきたいと思います。

◆平幹二朗
 若いころ、唐さんの芝居はキラキラ眩しく、でも恐ろしくて近づくことができませんでした。新劇育ちの僕にとっては、戯曲を読み解く力や表現する力がないことがバレてしまいそうで、怖かったのです。でも、この秋に80歳を迎え、2人に負けないくらい「死」が近くなったので、最期にこの恐ろしい世界に飛び込んでみようと思ったわけです。言葉の魔力を頼りに、唐戯曲の世界に飛んでみたいですね。

【フォトギャラリーはこちら】

※スターファイルでは、「唐版 滝の白糸」に出演の大空祐飛さんのインタビュー記事を5月17日(金)に掲載する予定です。

◆「盲導犬 ―澁澤龍彦『犬狼都市』より―」
《東京公演》2013年7月6日(金)〜28日(日) Bunkamuraシアターコクーン
⇒詳しくは、Bunkamuraシアターコクーン公演情報へ http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_moudouken/index.html
《大阪公演》2013年8月3日(土)〜11日(日) シアターBRAVA!
⇒詳しくは、関西テレビ放送イベント情報へ http://www.ktv.jp/event/modoken/

◆「唐版 滝の白糸」
《東京公演》2013年10月 Bunkamuraシアターコクーン
⇒詳しくは、Bunkamuraシアターコクーン公演情報へ http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_taki.html
《大阪公演》2013年11月 シアターBRAVA!
⇒詳しくは、梅田芸術劇場公演情報へ http://www.umegei.com/schedule/306/

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」(東京堂出版)。2012年11月に「ヅカファン道」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

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