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特集(1)質疑応答はこちら

2013年5月14日

写真:「盲導犬」「唐版 滝の白糸」合同制作発表より「盲導犬」「唐版 滝の白糸」合同制作発表より=撮影・岩村美佳

 続いて、会場からの質疑応答。

◆Q:(蜷川さんへ)以前と演出はどう変えますか? また、新たな演出と今回のキャスティングの関わりは?

 ビジュアルは一切変わりません。でも、唐戯曲は役者が変わると間合い、そして演技が激しく変わると思います。「盲導犬」は信頼する3人ですから、今から稽古が待ち遠しくてたまりません。台本を読んでいると勝手に3人の声が聞こえてきて、もう自分で楽しんでいます。何も言うことはありません。犬は本物のシェパードを使う予定で、すでに訓練を始めています。

 「滝の白糸」については、まず大空さんから何かやりたいという話があって、何がいいかなということで、家族に聞いてみたり…うちの家族が宝塚の病気でして(笑)…DVDを見たりしました。宝塚にも「いい宝塚」と「悪い宝塚」があるけれど(笑)、お会いしてみたら、とても真摯ないい女優さんだったので、じゃあやろうということになりました。

 平さんも年を取ってようやく出てくれることになったし、窪田くんも前から一緒に仕事をしたかったんだけど、実はあるオーディションのとき、せりふを覚えてなかったからダメだったことがあった(笑)。でも、今回ようやく一緒に仕事ができることになりました。こちらも演出は変わらない予定です。

◆Q:(宮沢さんへ)唐作品を蜷川演出で演じる楽しみは?

 唐さんの作品は言葉の飛躍がジェットコースターみたいで、最初は頭の中に「?」マークが100個ぐらい飛んでしまいます。でも、立ち稽古が始まって温度が高まっていくうちに、100個の「?」が1つもなくなっていき、作品世界に吸い込まれ追い越す瞬間さえあったりします。毎日とてつもない発見があるので、楽しくてやめられないです。

◆Q:(キャスト全員へ)皆さんにとっての唐さんの戯曲の魅力と、意気込みは?

古田:叙情的、センチメンタルでロマンチックな世界であり、それが会話劇で成り立っているところでしょうか。あとはやはり「こけおどかし」ですね。

宮沢:最初は答えが出ないことが、稽古を重ねるうちに衝撃が走り、最後には心でも肉体でも理解できるところです。そうやって自分が発展できる感じがとても楽しいです。

小出:途方に暮れる経験ではありますが、安心して壊れたり、自分を解放できる空間でもあります。その中で自分がどこまでいけるかが楽しみです。

大空:いつも台本とは食べ物のようだと思うのですが、今までの食べやすく消化も良いものと違い、今回は大人の味で、消化も良くなさそうです。でも、消化できたらとてつもない熱量になりそうで、しかも一度食べたらやめられない麻薬のような食べ物でもあります。自分が「いい宝塚」なのか「悪い宝塚」なのかはわかりませんが、とんでもなく未知数な私に声をかけてくださった蜷川さんにも感謝しています。脚本の向こう側に早く飛び込んでいきたいです。

窪田:1回目に台本を読んだときは、頭がぼかーんとしてしまいました。蜷川さんといえば「灰皿」「スリッパ」のイメージで怖かったのですが、正直に「僕にはわかりませんでした」とお話しました。すると「僕もわからないから」とおっしゃっていただき、「唐作品は言葉の遊びであり、詩だから、頭で考えずに体で反応すれば、乗っていけるはずだから」とアドバイスいただいたので、あまり頭で考えずにやってみようと思います。

平:前々から、蜷川さんから「唐さんの芝居に出てみないか」と言われていたけれど、台本を読むと「?」マークばかりで勇気が出ませんでした。その中で「滝の白糸」は「?」マークが少なかったし、「銀メガネ」は狂言回し役なので、軽いタッチで演じれば流れに乗れるかなと思いました。やはり、唐さんの台本をせりふでしゃべってみたいなと思ったから参加を決めました。

◆Q:(蜷川さんへ)女性キャストそれぞれの女優としての魅力は?

 宮沢さんはカッコいいですよ! ただ美しいだけじゃない、戯曲を理解して乗り移るときの、独特のスピード感や色気、そしてエネルギーがいいですね。大空さんは今回が初めてなので、とても楽しみです。このところ何度か会ううちに、表情が変貌して、「宝塚(の人)」から「人間」へと変わってきていますね。

 ※この後のフォトセッションでは、唐十郎氏も飛び入り参加するという嬉しいハプニングも。蜷川氏の率直でユーモラスな語りと、キャストそれぞれの緊迫感あふれる表情が印象的な会見であった。

◆「盲導犬 ―澁澤龍彦『犬狼都市』より―」
《東京公演》2013年7月6日(金)〜28日(日) Bunkamuraシアターコクーン
⇒詳しくは、Bunkamuraシアターコクーン公演情報へ http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_moudouken/index.html
《大阪公演》2013年8月3日(土)〜11日(日) シアターBRAVA!
⇒詳しくは、関西テレビ放送イベント情報へ http://www.ktv.jp/event/modoken/

◆「唐版 滝の白糸」
《東京公演》2013年10月 Bunkamuraシアターコクーン
⇒詳しくは、Bunkamuraシアターコクーン公演情報へ http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_taki.html
《大阪公演》2013年11月 シアターBRAVA!
⇒詳しくは、梅田芸術劇場公演情報へ http://www.umegei.com/schedule/306/

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」(東京堂出版)。2012年11月に「ヅカファン道」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

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