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特集【公演評】ME AND MY GIRL
龍と愛希、等身大で満点のラブラブ感

2013年5月16日

 宝塚月組公演ミュージカル「ME AND MY GIRL(ミー&マイガール)」が、5月4日、大阪・梅田芸術劇場メインホールで初日を迎えました。この作品は、テンポの良い明るいストーリーと数々の名曲で彩られ、宝塚が手がける海外作品の中でも特に高い人気を誇るハッピーミュージカルです。歴代、ほとんどの上演を担ってきた月組の伝統を背に、トップコンビの龍真咲さんと愛希れいかさんが等身大で挑んでいます。(フリーライター・さかせがわ猫丸)

 1937年にロンドンで初演されて以来、ミュージカルファンに広く愛され、宝塚でもすっかりおなじみとなった「ME AND MY GIRL」。面白くて楽しくて、でもちょっぴり切ないスパイスもきいたハートフルストーリーは、何回観ても感動させられてしまいます。宝塚で初演された1987年から26年が経過した今も、観劇後の幸福感は色褪せることがありません。

 1930年ロンドン。名門ヘアフォード伯爵家では、亡くなった当主の遺言により、ロンドンの下町・ランベスで暮らしていたウイリアム・スナイブスン(ビル・龍)を、亡き伯爵の落し胤の世継ぎであるとして、突然呼び寄せることになった。だが、ビルは粗野な言動とふるまいで、とても世継ぎがつとまるとは思えない。そこで遺言執行人のマリア公爵夫人(憧花ゆりの)は、ビルを無理やり一人前の紳士に仕立てあげようとするのだが…。

 ビルはがさつで落ち着きもありませんが、底抜けに明るくて、誰からも愛される青年です。上流階級のみなさんを翻弄しながら、1人で場をかっさらう存在感と技量が求められる、実はとても難しい役柄。男役なら一度はチャレンジしてみたいキャラクターかもしれません。演じる龍さんは、キュートな素顔がそのままビルっぽくて、愛希さんの愛らしさもサリーにピッタリ。舞台上でも普段の2人がそのまま等身大で演じているようで、ほほえましさとラブラブ感も満点です。龍さんは歴代ビルの中でも群を抜きそうな弾けっぷりで、若さを武器に突っ走り、持ち前の可愛らしさが炸裂。愛希さんのサリーは普段の明るさと、身を引こうとする切なさのコントラストが絶妙で、何度もほろりとさせられてしまいました。間違いなく、彼女の当たり役になったでしょう。

 ジョン卿には組長の越乃リュウさん、マリア公爵夫人には憧花さんが、ともに職人肌の演技で役に溶け込んでいて、いい仕事をしています。さらに恒例の役替わりもあって、弁護士のパーチェスターと執事のヘザーセットを星条海斗さんと沙央くらまさんが、公爵夫人の姪ジャクリーン(ジャッキー)と同じく甥のジェラルドを凪七瑠海さんと美弥るりかさんが、それぞれ交代で演じるのも見どころとなっています。

 作品自体は保証付きの面白さ。それを何倍にも輝かせる月組メンバーが今、最新で最高の「ME AND MY GIRL」を作り上げています。出演者と一体になってハッピーな気分に浸れる、これぞ舞台の醍醐味だと実感できました。帰りの足取りは、もちろん「ランベス・ウォーク」でね!

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◆「ME AND MY GIRL」
《大阪公演》2013年5月4日(土)〜20日(月) 梅田芸術劇場メインホール
⇒詳しくは、梅田芸術劇場公演詳細ページへ http://www.umegei.com/schedule/256/

《筆者プロフィール》さかせがわ猫丸 大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

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