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特集(4)大抜擢の礼、すごい人が出てきたぞ

2013年6月7日

写真:「ロミオとジュリエット」より「ロミオとジュリエット」より、ベンヴォーリオ役の礼真琴=撮影・岸隆子

 ベンヴォーリオ役には、研5の礼さんが大抜擢です(役替わり/紅)。前回は「愛」をつとめ、レベルの高いダンスが評判でしたが、今回はさらに歌唱力の高さも披露。若者たちが最高に盛り上がるナンバー「世界の王」では、わずかなフレーズでもその実力のほどが伝わり、これはすごい人が出てきたぞと衝撃を受けました。まだルックスにあどけなさが残っていて可愛らしさが目立ちますが、将来はどこまでその技術が磨かれ、三拍子そろったスターに成長するのか、楽しみでたまりません。新人公演ではロミオを演じるそうですが、チケットはすでに超プレミアになっているとか!?

 キャピュレット夫人の音花ゆりさんと、モンタギュー夫人の花愛瑞穂さんは初演と同じ配役です。それぞれタイプの違う豊かな歌唱力にも、さらに磨きがかかっていました。特に音花さんは、甥ティボルトへ妖しく迫る演技と、夫に不満を抱きながらも家名のために生きるしたたかさがパワーアップしていて迫力満点です。

 ―キャピュレット卿(一樹千尋)は娘ジュリエットと、借金を肩代わりしてくれるというパリス伯爵(天寿)(役替わり/壱城)との縁談を強引にまとめようとしていた。幼い頃からジュリエットを想うティボルトの反対も一蹴し、2人を仮面舞踏会で結ばせようと計画する。

 そして舞踏会当日、ベンヴォーリオとマーキューシオに誘われ忍び込んでいたロミオは、そこでパリス伯爵から逃げまわるジュリエットと鉢合わせし、運命の恋に落ちてしまう。反目しあう両家だと知りながらも、乳母(美城)の協力を得て、ロレンス神父(英真)のもと結婚式をあげ、2人は永遠の愛を誓った。だが、その事態を耳にした若者たちの争いは激化。ついにティボルトがマーキューシオを殺害し、それに動揺したロミオもナイフを手に、ティボルトを殺してしまった。

 その結果、ロミオはヴェローナを追われ、2人は離れ離れに。生きる気力さえ失うジュリエットを見かねたロレンス神父は、救いの手をさしのべるようにある提案を持ちかけるのだが…。

 専科の一樹さんは、初演と雪組でもキャピュレット卿を演じています。相変わらずのダンディーさはしびれるほどにカッコ良く、若者には太刀打ちできない渋さに今回もうっとりさせてもらいました。娘の気持ちなど意に介さない暴君のようですが、実は切ない父の心情を歌う「娘よ」に強く胸を打たれます。

 そしてもう1人、キャピュレット家で欠かせないのがジュリエットの乳母です。演じるのは、星組が誇る演技派、美城さん。その期待にたがわず、男役さんとは思えないほど見た目から乳母そのもので、肝っ玉母さん風。やさしくて控えめで、でもジュリエットのことを大切に育ててきた母性にあふれ、ソロナンバーやロレンス神父とのデュエットでは、伸びのある歌声も素晴らしい。このように、登場人物にしっかりした見せ場が多いところも、この作品の良さかもしれません。脇を固める中にも、こんなに素敵な役者さんがいることを広く知ってもらえるのが嬉しいですね。

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