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特集【インタビュー】吉田兄弟、和の祭典について語る
良一郎「おまつりの場に」健一「和の底力を」

2013年7月19日

動画撮影・小林勝彦

 津軽三味線の兄弟ユニット・吉田兄弟が7月27日〜28日、大阪の新歌舞伎座で「吉田兄弟 和の祭典」を開催する。この祭典は、兄・良一郎が手がける新・純邦楽ユニット「WASABI」と、弟・健一がプロデュースする津軽三味線集団「疾風(はやて)」が共演し、和楽器のかっこよさを伝えていこうと2011年より行われている。プロモーションで来阪した吉田兄弟に、和の祭典の見どころ、漫画「ましろのおと」コラボレーションのエピソードなどについて話を聞いた。インタビューを5つの動画に分けて掲載する。(フリーライター・堀内優美)

  吉田兄弟は、兄・良一郎、弟・健一による津軽三味線奏者のユニットで、1999年にメジャーデビュー。日本の伝統芸能の枠を超え、世界各国において活躍している。7月27日〜28日に、新歌舞伎座で行われる「吉田兄弟 和の祭典」は、これまで札幌、東京、名古屋で行われており、大阪公演は2度目となる。祭典では、吉田兄弟、新・純邦楽ユニット「WASABI」、津軽三味線集団「疾風」と、和楽器奏者が一同に勢ぞろいする。

 良一郎は「僕たちって、デビュー当時から洋楽器とのコラボレーションをたくさんやってきたんですが、10周年を過ぎたあたりから『和楽器だけでも何か可能性があるんじゃないかな』と思い始めました。和太鼓は日本のドラム、箏(こと)はコード感が出せるのでギター、尺八はメロディ楽器……という意味で、僕たちの中で、洋楽器を和楽器に変換し、新しい今までになかった和の要素で何か面白いことができるのでは、というところから和の祭典がはじまりました」と語る。

 健一は、「和楽器をやった結果、どこにたどりつくのか。はじめるという『入口』としてはあると思うんですが、例えばプロになることも含め、和楽器自体を『出口』の見えるものにしていきたい。日本人の血に流れているこの楽器の音色が最終的に誇りになるような音楽にできればいいなと、和の祭典についてはそういう思いでやっています」。

 「まだまだ発展途上ではありますが、前回よりもさらにみんなで演奏するシーンを増やし、今回の和の祭典のために新曲も書き下ろしています。新歌舞伎座さんでやらせていただくのが初演になるので、そういった部分も見ていただきつつ、和の祭典に関しては『和の底力を見せたる!』ということが、一番の柱になっています」と健一。

 「だから、僕たちもこれをやっちゃ行けないとか決めずに、和楽器はこんなこともできるんだよっていうものを見せていきたいという実験の場でもあり、『おまつり』の場にしたい」と良一郎。

 最近では、月刊少年マガジンで連載中の津軽三味線を題材にした漫画「ましろのおと」とのコラボCDを第8巻の特装版として発表した。コラボCDでは、物語の中に出てくる全国大会の課題曲とされる津軽じょんがら節の「中節(なかぶし)」をアレンジし、漫画のために書き下ろした「原郷(げんきょう)〜ゆきのおと〜」 を収録。

 漫画について良一郎は「3年ほど前、全米ツアーに出ている時、月刊マガジンで津軽三味線の漫画があると聞き、正直びっくりしました。自分たちが三味線をはじめた幼い頃には、津軽三味線や和楽器でこういう漫画が始まるということは考えられなかった。津軽三味線だけじゃなく、民謡や伴奏のこととか詳しく描かれているのでとっても面白いです」。

 来年は、デビュー15周年。それぞれ抱く決意とビジョンを聞いてみたところ、良一郎は「吉田兄弟の活動をベースに、どんどん新しいことにチャレンジし、和楽器の魅力を見せられるような活動を今まで以上にやっていきたい」。

 健一は「津軽三味線をやっている子供たちにとって目指す位置がもし僕たちだとしたら、中途半端な位置で止まっていると彼らの夢も壊すことになるので、さらに精進し、レベルを上げていく必要性も改めて感じる。底上げと、自分たちの向上を中核におき、こういう祭典のような活動を続けていきたい」と語った。

〈吉田兄弟プロフィール〉
吉田良一郎(よしだ・りょういちろう)1977年7月26日生。吉田健一(よしだ・けんいち)1979年12月16日生。北海道登別市出身。ともに5歳より三味線を習い始め、1990年より津軽三味線奏者 初代佐々木孝に師事。津軽三味線の全国大会で頭角を現し、1999年アルバム「いぶき」でメジャーデビュー。邦楽界では異例のヒットを記録し、以降、現在まで12枚のアルバム他をリリース。最新アルバムは「吉田兄弟ベスト 壱 1999〜2004」「吉田兄弟ベスト 弐 2005〜2009」。2003年の全米デビュー以降、アメリカ・ヨーロッパ・アジア・オセアニア等、世界各国での活動や、様々なアーティストとのコラボレーションも積極的に行っている。今年は「和の祭典」「弦奏〜津軽三味線とクラシックのマリアージュ〜」「三味線だけの世界」など各種公演を日本全国で展開中。また近年、良一郎は代表的な和楽器(三味線・尺八・箏・太鼓)による学校公演を中心とした新・純邦楽ユニット「WASABI」を始動させ、健一は若手トップクラスの奏者が集結した津軽三味線集団「疾風」をプロデュースするなど個々の活動の幅も広げ、日本の伝統芸能の枠を超えて、ワールドワイドに活躍できるアーティストとして期待されている。

【写真】吉田兄弟=撮影・小林勝彦

【吉田兄弟トピックス記事はこちら】

◆「吉田兄弟 和の祭典」
《大阪公演》2013年7月27日(土)〜28日(日) 新歌舞伎座
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/s20130727.html

(関連リンク:吉田兄弟オフィシャルサイト)
http://yoshida-brothers.jp

《筆者プロフィール》堀内優美 フリーライター。兵庫県淡路島出身。行政の企画情報課で広報・番組制作に携わった後、フリーアナウンサーに。新聞・雑誌・WEBなどで記事の執筆、コラムの連載をしている。自身の経験を生かした音楽・舞台・映画といったエンタテインメント分野が得意。司会者や民間教育機関の講師としても活動している。

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