マイコンテンツ

ここから本文エリア

特集(3)大木のように雑草のように助け合って

2013年7月26日

写真:萩原健一撮影・桝郷春美

――弘法大師のイメージが、今、見えていらっしゃる?

 まだまだイメージがつかみきれていませんが、ただ、司馬遼太郎さんの「空海の風景」という作品やほかの作品を研究しているところです。それに向かって、みなが大木のように、また雑草のように、花を咲かすように助け合っていることは、無言決行でやっていることは、確かです。ディーズ・ノット・ワーズ(Deeds, not words=不言実行)。それは本当。ご覧になったら、楽しいと思うよ。

――楽しいですか。

 構えて見なくたっていいじゃないですか。神経はヘッド、精神は心でしょ。楽しい時間をお互いに過ごしましょう。

――公演を楽しみにしています。ありがとうございました。

〈インタビューを終えて〉
 朗読活劇レチタ・カルダは、6月1日に京都の金戒光明寺で行われた「沖田総司」を見た。曇天の中で始まった公演は、途中から雨が降り出したのだが、そんな何が起こるか分からない自然の変化こそ、この生の舞台では魅力になりうることを体感した。

 今回の取材では、会見とインタビューのため、瀬戸大橋を渡り、香川まで足を運んだ。この日はバケツをひっくり返したような雨。やっとの思いで総本山善通寺に着いたら、お遍路姿の人々が、「恵みの雨」と言いながら宿坊のスタッフに見送られて、巡礼に向かうところに遭遇した。

 萩原さんも過去に2回半、お遍路を経験されている。今回、善通寺に身を置いて、「気持ちがいい」とおっしゃっていた。萩原さんの視界に見える「風景」は、これから「空海」とどうつながっていくのだろう。本作の台本の完成はこれから、実際の稽古が9月から始まる予定とのことで、それは今はまだ誰にもわからない。空海ゆかりの地で、「場」の力を生かしてどのような作品ができるのか。今後も注目したい。(桝郷春美)

(関連リンク:萩原健一official website)
http://www.kenichihagiwara.com/top.html

《インタビュアープロフィール》桝郷春美(ますごう・はるみ) 福井県小浜市出身。人生の大半を米国ですごした曾祖父の日記を読んだことがきっかけでライターを志す。アサヒ・コム編集部のスタッフとして舞台ページを担当し、2012年1月よりフリーランスのライターとして活動。朝日新聞デジタルでの取材・執筆のほか、人物ルポを中心に取り組む。

戻る

バックナンバー

宝塚歌劇一覧へ>> 舞台一般一覧へ>> 動画掲載記事一覧へ>> 過去記事一覧へ>>

過去記事一覧へ>>

ページトップへ戻る

Astandについて個人情報著作権利用規約特定商取引会社案内お問い合わせ