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特集【公演評】宙組バウ「the WILD Meets the WILD」
スケール大きく、蓮水と七海がW主演

2013年8月1日

 宝塚宙組公演のバウ・ウェスタン・ピカレスク「the WILD Meets the WILD」が、7月25日、宝塚バウホールで初日を迎えました。宙組の中堅スターとなった蓮水ゆうやさんと七海ひろきさんが、初のバウW主演で挑みます。ゴールドラッシュに沸くアメリカ南西部の街を舞台にした冒険活劇で、対照的な2人の魅力をワイルドに、豪快に描きます。(フリーライター・さかせがわ猫丸)

 蓮水さんは88期、七海さんは89期と、一学年違い。2012年8月に上演された大劇場公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」では、ロイエンタールとミッターマイヤーのコンビ的な役柄を演じ、息の合ったお芝居が印象的でした。草食系な優しさ香る蓮水さんと、クールで肉食系の気配漂う七海さんは対照的な個性を持っていますが、今回のW主演ではそれぞれの持ち味を生かしつつ、迫力ある西部劇に仕上げています。

 ――アメリカ南西部の街トゥームストーン。人々が黄金の採掘に夢を懸けていた時代。幼くして身寄りを亡くしたジェレミー・ノースブルック(蓮水)は、伯父に引き取られ、その息子ベンジャミン・ノースブルック(七海)と兄弟のように育ってきた。やがてジェレミーは街を出て、いつしか「Killer Bee」と呼ばれる覆面カウボーイに。一方、街に残ったベンジャミンは、鉱山が閉鎖されたことで生活に困窮し、荒れた生活を送るようになる。そんな2人が10年ぶりに故郷で再会を果たすが、長い年月は彼らの生活だけでなく、その関係さえも大きく変化させていた…。

 蓮水さんは覆面カウボーイと保安官をスマートに演じていますが、内に秘めたワイルドさもしっかりにじませています。一方、七海さんは街のならず者のカウボーイで、こちらはワイルドさを全身で発散。対照的な見た目や中身のバランスもバッチリです。

 支え合って育ったはずの彼らが対立する関係となってしまったのには、遠くさかのぼる過去にも大きな原因がありました。背景が複雑で、登場人物の人間関係やストーリー展開が波瀾万丈かつ盛りだくさんなため、「濃密なお芝居を見た」という満足感はなかなかのもの。クライマックスには派手な銃撃戦もあり、西部劇らしさもたっぷり味わえます。

 宙組のイメージはよく「大きいこと」だと言われますが、今回の舞台もスケールがより大きく感じられ、バウホールからはみ出してしまいそうなほど。ベンジャミンを陥れようとする市長ギルバート・コーエン役の蒼羽りくさん、ストーリーテラー役も兼ねる新聞記者ネッド・バントライン役の澄輝さやとさん、女優に扮した賞金稼ぎのエマ・トゥワイニング役の花乃まりあさんら若手も、難しい役柄をパワー全開で演じ、作品全体の勢いを盛り上げていました。

 ともに男役10年を超えた蓮水さんと七海さんが、宙組の中核メンバーとして、今後ますます活躍されることを確信した舞台。「割と」「本気(マジ)に」カッコ良かった〜。

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【写真】「the WILD Meets the WILD」より、ジェレミー・ノースブルック役の蓮水ゆうや(写真下)、ベンジャミン・ノースブルック役の七海ひろき(写真上)=撮影・岸隆子

◆「the WILD Meets the WILD」
《宝塚バウホール公演》2013年7月25日(木)〜8月5日(月)
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/337/index.shtml

《筆者プロフィール》さかせがわ猫丸 大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

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