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特集(1)虚勢を張っていないといられなかった

2013年8月2日

写真:平方元基撮影・岩村美佳

――どんな子どもでしたか?

 ざっくりした質問ですね(笑)。恥ずかしがり屋でしたよ。幼稚園の時にケガをすると、先生がヨードチンキを塗ってくれるじゃないですか。それがうらやましくて、全然転んだりしない子だったのにわざと転んだんですよ。それが小さな頃の一番の挑戦ですね。

――挑戦(笑)?

 転んだんですけど血も出ないし、ヨードチンキを塗るほどのケガではないんですよ。軽いから。だから、一所懸命運動場に膝をこすりつけて血を出してましたね。

――それは先生が大好きだったということですか?

 先生が好きというよりも、ヨードチンキを塗ってもらいたかったんです。でも、恥ずかしくて言えないので、わざとケガをしたんじゃないかな。幼稚園の頃は人前に出ることも嫌で、でも何かをみんなで発表する時には目立つ役が必ず回ってくるんです。ピアニカを吹く時には絶対ソロが回ってくるとか。嫌だけど任されるから、2日間登園拒否したこともあります。

――ピアニカが嫌で?

 その時は鼓笛隊の大太鼓でしたね。一番前で演奏する大太鼓は責任重大で、その稽古が嫌で休みました。

――幼稚園のお芝居でも主役に抜擢されたりしたでしょう?

 そうなんですよ。大事な台詞を言う役とか。

――子どもの頃から身長は高かったんですか?

 高かったですね。二人組になる時はいつもひとり余ってしまって、隣の組の子と組まされていました。

――そういう引っ込み思案なお子さんだったのに、今、人前に出るお仕事をされているのは面白いですね。ちなみに、高校生の頃はカラオケでかなり歌い込んでいたそうですが。

 外では恥ずかしがってあまり話をしない子だったんですけど、家の中ではとてもよく話をしていました。音楽は昔から好きで、親もよく音楽を聴いていたので、その影響もあると思います。

――R&Bがお好きとか?

 R&Bも好きですけど、いろいろ聴きます。J-POPとかも聴きますし。

――例えば?

 「例えば」って言われると難しいんですよ……。たくさんあって。

――では、高校生の時にカラオケで熱唱していたのは?

 ORANGE RANGEとかEXILEとか。カラオケの上位ランキングがあるじゃないですか。そのあたりの曲を歌っていました。

――普通の学生生活を送っていて、ある日スカウトされたんですか?

 そうです。本当に普通の生活で、いきなりでしたね。スカウトされたのは大学生の時です。僕、中学生ぐらいまで暗かったんですよ。人前でわーっとはしゃぐタイプではなくて。中学時代に転校してから変わりましたね。

――ご自身で変わろうと思ったんですか?

 いやいや、転校してまったく知らない人達の中に入って、いろんな経験をして変わったんだと思います。

――インタビューなどでは前向きな発言をされる印象があります。

 前向きに考えて、そこに向かっていく事が好きです。

――何か子どもの頃からプレッシャーがあったのですか? 期待されていたとか。

 いや、逆に自分に自信がなかったからですね。何ができるわけでもないし、何を発言するわけでもない子だったので。自分に何もないから、虚勢を張っていないといられなかったんですよ。

――私が勝手に抱いていた印象ですが、おそらく子どもの頃から顔が可愛らしくて背も高くて、外見的には目立つ子どもだったのではと思うんです。発表会で目立つ役どころを次々と抜擢されるくらいですし。そうすると、自己認識と周囲の評価のギャップがあったんですか?

 そうですね。周囲の評価と自分が思っている自分との違いになじめなかったんですが、高校に進むにつれて、他の人が思ってくれている自分と自分が思う自分、どちらも僕なんだと思えるようになって楽になりました。ロミオにマーキューシオとベンヴォーリオがいればいいみたいな感じで、僕の友人関係も浅く広くよりは少なくてもしっかり信頼できる友達付き合い、といった感じです。

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