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特集(5)がめつくて強いロミオがいてもいいかも

2013年8月2日

写真:平方元基撮影・岩村美佳

――ベンヴォーリオはロミオの一番の理解者という役どころです。今回ロミオを演じる城田優さん、古川雄大さん、柿澤勇人さんについての印象を教えてください。

 優は、大きいのに繊細。だから、信用ができる。彼はあまり物事をオブラートに包まないので、とても外国的な話の仕方をするのでわかりやすいのと、答えが出るまでが速いのでキャッチボールがしやすい。そういう点で凄く信頼できます。キャリアもあるので、彼の胸を借りたいなと思います。あと、同い年なので、そこは凄く楽ですね。初演で辛い思いをしているところも見ているから、それでもああして笑っていられるのが素敵だなって思います。

――制作発表会見でキャストのみなさんが和気あいあいとしているイメージがありましたが、初演でさまざまな苦しみを乗り越えて舞台を作り上げた経験があるからこそ、城田さんは「舞台上だけでなく、普段から仲が良くないと」という思いがあるんでしょうか。

 うわべだけだとばれちゃうよって言ってます! 僕は、初演はティボルトだったので、(モンタギュー家の三人が)凄くうらやましかったです。今度は(自分がモンタギュー家の一員に)なったらなったで、ベンヴォーリオの役は難しいなと思っているので、どっちにいても役作りは苦しいんですが(笑)。優はリーダーシップがあるし、思ったことはパッと言ってくれるので頼りにしてます。

――ほかのおふたりはいかがですか?

 雄大は、見たまんま繊細です。

――制作発表会見で、小池さんが古川さんを「いつ舞台で崩壊してしまうんでしょう」と思っていたとおっしゃっていましたよね。

 「エリザベート」で6か月も一緒にいましたが、その時は同じ役だったので一緒の舞台に立つことはなかったんですね。今回共演できるのが楽しみだし、新しいロミオを見せてくれるんじゃないかなと思います。一緒に歌うナンバーもあるので、楽しみです。

――そうすると、城田さんのロミオと古川さんのロミオでは、ベンヴォーリオとしての支え方が変わるかもしれないですね。

 きっと、ロミオが「僕は怖い」を歌う時に、優のロミオには「僕もそう思っているよ」と共感すると思うんですが、雄大の時はそうではなく、僕がロミオを元気づけなければ、支えなければと思う気がします。悩みは僕が受け取るよと。

――柿澤さんはいかがですか? 今回初共演ですが。

 カッキーはね、いろんな顔を持った男の子なので。食事をしたり、お酒を飲んだりした時に話をしたイメージですが。昨日かな、ポロッと「いいじゃん、カッキーみたいにがめつくて強いロミオがいてもいいよ。楽しいよ、絶対!」と言いました。切なくて儚いロミオが好まれがちですけど、ああいう新しいロミオも見てみたいなと思います。カッキーの歌とかステージングは見てて面白いし、何か違うものを見せてくれそう。

――制作発表会見の「世界の王」でのジャンプも凄かったですよね。

 なんか、負けられないと思います。本人は出そうとしていなくても、心にあるものがにじみ出る人だと思う。浸出しているよって(笑)。エネルギッシュなロミオになりそうです。

――ではトリプルロミオに対して、平方さんの役作りも変わりそうですね。

 そこまでの力がありますかね、僕に(笑)。いろいろと挑戦してみます、稽古場で。

――楽しみにしているシーンはありますか?

 ロミオのところに走ってきて倒れて、水を飲まされてぷーっと吹くじゃないですか。あそこのシーンです。どうするんだろうなと思って(笑)。やった方がいいのかな?

――やった方がいいんじゃないですか。

 ええ!? だって、見ている方にかかるじゃないですか。それはどうなんですか。

――そういうハプニングも楽しいんですよ、きっと。

 そうなんですか。あと、やはりソロの「どうやって伝えよう」ですね。あの3分半にたどりつけるかどうか。あの場面のクオリティはそれまでの1幕・2幕のお芝居次第だと思うので、ちゃんと気を抜かずにひとつひとつ丁寧に演じていきたいなと思います。

――今、オフではミュージカルをたくさん観られていますね。先日は韓国にも行かれたとか。

 観るのが楽しいんですよね。プレッシャーがないじゃないですか、自分が出るわけではないので。ほかの方の舞台は純粋に楽しめますし、自分だったらああやるな、こうやるなとか、あ、ここはこういうふうに演じるなんて画期的だなとか、その人、その人のいいところに目が行くようになったのがうれしい。何をこの作品は言おうとしているかをわかりたいと思う。ちゃんとそこにいて、作品のメッセージを伝えることが重要なんだなといろんな作品を観て思いました。誰かひとりだけがんばっていても、おなかいっぱいと思ってしまうし、作品がどうなのかということが重要なんだろうなと考えるようになりました。

――韓国では何を観たんですか?

 そう! 以前お仕事を一緒にさせていただいたキム・スンデさん主演の「モンテ・クリスト伯」を観に行ってきました。韓国ミュージカルは凄くショーアップされていますね。日本とは別物と思って楽しみました。

――今後出演してみたい作品や演じてみたい役はありますか?

 「レ・ミゼラブル」でも「ミス・サイゴン」でもなんでもやってみたいです。

――例えば、「レ・ミゼラブル」なら、どの役を演じてみたいですか? 「ミス・サイゴン」ならクリスかなと思いますが。

 「レ・ミゼラブル」は年齢を重ねていけば、どの役にも興味がありますね。今の年齢だったらマリウスやアンジョルラスなんでしょうけど、今すぐということではなくて、将来的にいつかたどり着ければと目標にして、今を一所懸命がんばりたいなと思います。

――将来的にはジャン・バルジャンやジャベールも視野に。

 大きな目標ですね。

――楽しみにしています。では最後にメッセージをお願いします。

 ベンヴォーリオは最後まで生き残る役なんですが、そこまでの心情の変化によって歌の歌い方だったり、表現の仕方が毎回毎回変わっていくと思うので、ぜひロミオとジュリエットとベンヴォーリオも見ていただければと思います。よろしくお願いします

〈インタビューを終えて〉
 「ロミオ&ジュリエット」「エリザベート」では繊細で悩める青年を、「シラノ」「マイ・フェア・レディ」では周囲を和ませるふわっと明るいキャラクターを演じた平方さん。どちらも、この人の素がにじみ出ているような自然な演技が魅力で、はたして素顔はどのような方なのだろうと興味津々でした。

 現場に現れた平方さんは、明るく自然体で人なつこさを感じさせる、クリスチャンやフレディのような雰囲気。しかし、幼少期や学生時代のお話を伺うと、人一倍多感な素顔が覗き、それが繊細なティボルトやルドルフ像に通じるのだなと合点がいくとともに、想像以上に多面的な魅力を持ち、いい意味でとらえどころのない方なのだなと感じました。

 その平方さんが、再演のミュージカル「ロミオ&ジュリエット」では、ご自身いわく「掴みどころのない」ベンヴォーリオ役に挑むのはとてもワクワクします。きっと、今までに見せたことのない一面を披露してくれるでしょう。

 そして、今俳優さんの中ではもっとも似合うとの呼び声も高いニーハイブーツ姿にもほれぼれ。「宝塚ではニーハイブーツをスターブーツと言って、男性でこんなにスターブーツが似合うのは平方さんだけという声もあるんですよ」と言ったら、「ほんと? お墨つき?」と喜んでいらっしゃいました。ぜひ、その美しいスターブーツ姿は劇場でご確認ください!(岩橋朝美)

◆ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」
《東京公演》2013年9月3日(火)〜10月5日(土) 東急シアターオーブ
《大阪公演》2013年10月12日(土)〜27日(日) 梅田芸術劇場メインホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://romeo-juliette.com/

(関連リンク:平方元基公式サイト)
http://horipro.co.jp/talent/PM045/

(関連リンク:平方元基公式ブログ)
http://ameblo.jp/hirakata-genki/

《筆者プロフィール》岩橋朝美 フリーエディター、フリーライター。WEBおよび出版を中心に、企画、編集、取材、執筆を行う。エンタテインメント、女性、仕事など、幅広いテーマで活動。

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