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特集(5)春風、たくさんの感動を

2013年8月27日

写真:「愛と革命の詩(うた) ―アンドレア・シェニエ―」より「愛と革命の詩(うた) ―アンドレア・シェニエ―」より、ジュール・モラン役の春風弥里=撮影・岸隆子

 2幕は、ショー・オルケスタ「Mr.Swing!」。その題名の通り、オープニングからジャズのリズムが弾け、思わず一緒に踊りだしてしまいそう。「ダンスの花組」を継承してきた元トップスターANJU(安寿ミラ)さんの振り付けはシャープかつダイナミックで、皆、これでもかとキザっています。蘭寿さん率いる花組の良さが最大限に発揮されたダンスに、思わず「カッコいい!」と、唸らずにいられません。

 明日海さんが彷徨う旅人となるシーンでは、蘭乃さんと柚香さんが幻となって明日海さんを翻弄。芝居に引き続き柚香さんが、せめぎ合う若き花組スターの中でもひときわ、推されているのが伝わってきます。

 野球の「スイング」をかけたシーンもユニークです。男役対娘役で、ちゃんと試合のような構成になっていて、娘役さんたちのキュートさが生きています。2002年のショー「Cocktail」でもバスケットボールが登場しましたが、スポーツが題材になるのは面白い試みですね。 

 さらに今回の目玉となる「Secret Swing」は、紫に彩られた幻想的なシーン。望海さんがファルセットまで使って歌う名曲「マスカレード」に合わせ、男役3人(瀬戸かずや、芹香斗亜、柚香)が役替わりで踊り、蘭寿さんの相手をつとめます。妖艶なムードたっぷりのアダルトさは、ワインに酔いしれたような気分に…。

 そして、春風さんを中心としたシーンも見どころ。組長の高翔みず希さんや紫峰七海さん、夕霧らいさんや月央和沙さんらに見送られ、歌いながら銀橋を渡るのですが、その歌詞と、あたたかな演出に思わず胸が熱くなります。宙組と花組でたくさんの感動を客席に届けてくれた春風さんが、こうして温かく送り出してもらえることは、とても嬉しくなる瞬間でもありました。

 組替えでやってきた明日海さんは、果たして花組カラーに合うのか!? 今公演では、それも一つの大きな注目ポイントだったかもしれませんが、想像していた以上に激しく踊り、客席を悩殺していく明日海さんの姿に、そんな心配は無用でした。そして、明日海さんという新しい風に、花組生たちも大いに刺激を受けているかのようで、特に同期の望海さんがいつも以上に弾けていたことが印象的でした。

 連日、猛暑が続くこの夏。蘭寿さんをはじめとする花組生のパワーは、灼熱の如く燃えています。まだまだ暑さは衰えそうにありません。

◆宝塚・花組「愛と革命の詩(うた) ―アンドレア・シェニエ―」
《宝塚大劇場公演》2013年8月16日(金)〜9月23日(月)
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/339/index.shtml
《東京宝塚劇場公演》2013年10月11日(金)〜11月17日(日)
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/340/index.shtml

《筆者プロフィール》さかせがわ猫丸 大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

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