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特集【インタビュー】「元禄チャリンコ無頼衆 浪花阿呆鴉」早乙女太一
立ち回り、思いやりがある人たちだから成り立つ

2013年9月13日

 俳優・早乙女太一が、大阪・新歌舞伎座で上演中の舞台「元禄チャリンコ無頼衆 浪花阿呆鴉」に出演している。かつて大阪に実在した「雁金五人男」。その五人衆の親分である、雁金文七役を演じている早乙女に、話を聞いた。(フリーライター・桝郷春美)

 江戸は元禄の時代、大坂には「雁金五人男」と呼ばれた男たちがいた。ならず者の彼らが、浪花の街で大活躍をしたこの実話は、これまで上方講談や浄瑠璃で語り継がれてきた。「元禄チャリンコ無頼衆 浪花阿呆鴉」は、そんな彼らの生き様を題材にした青春時代活劇だ。

 早乙女が演じる文七は、若者5人衆「浪花阿呆鴉」のリーダー。「今回は、感情とか、脳の働きとか、細かいところは置いておいて、とにかく腹の底から叫ぶというか、がむしゃらに、死のうが生きようがとにかく頑張る。そこは最初からありましたね」と早乙女。「役作り」はしない。自身を重ね合わせるという。「名前も姿も違うんですけど、僕がその状況にいたら」と考えて、「せりふ、台本に沿って、感情を作っていく」。

 「この作品のキャラクターたちがすごいなって思うのは、今、命をかけることって、あんまりないじゃないですか。この時代でもいなかったと思うんですけど、この人たちはほんとに一つのことに命をかけて、生きてる人たちなので。僕たちにはその感覚が分からないですけど、自分でもやってて、この人たちすごいなって思います」と早乙女は目を輝かせ、「とにかく、みんな死ぬ気で頑張っています」と力を込めた。

 本作では立ち回りの場面も多い。早乙女のダイナミックな太刀さばき、流麗なたたずまいは、観客の目を引きつけて離さない。危険と隣り合わせの殺陣シーンだが、「自己中(心)の人がいると全然成り立たない」。共演者は「思いやりがある人たちなので」、みんなで呼吸を合わせてできているという。

 「下らん世の中を、太く短く生きる!」を合い言葉に、「チャリンコ」で街を大爆走する若者たち。彼ら「浪花阿呆鴉」が、悪を討とうと命がけで立ち向かう姿は、生きるエネルギーにあふれている。幕が開き、観客の反応で嬉しかったのは、「笑い」だと言う。「なんかクサいことやってるし、くだらないこともやってるし。ほんとにふざけちゃったらダメですけど、その中でふざけたことでも、すべてみんな本気で、一生懸命自転車こいでやってる姿を笑ってもらえればいいなと思います」と早乙女は話した。

〈早乙女太一さんプロフィール〉
1991年9月24日福岡県北九州市生まれ。大衆演劇「劇団 朱雀」二代目として全国の舞台を踏む一方で、2003年に北野武監督の映画「座頭市」に出演をきっかけに「100年に1人の天才女形」として一躍脚光を浴び人気を博す。2008年2月16歳で新歌舞伎座史上最年少記録の初座長を務めた事を皮切りに、東京、名古屋、大阪の大劇場にて座長公演を続けるほか、以降、テレビ、劇団外の舞台、映画出演など活躍の幅を広げる。2003年北野武監督作品映画「座頭市」おせい幼少役、2005年北野武監督作品映画「TAKESHIS’」早乙女太一役、2007年NHK大河ドラマ「風林火山」北條新久郎役、2008年2月劇団朱雀新歌舞伎座最年少座長公演、2009年11月舞台劇団☆新感線「蛮幽鬼」方白/刀衣役、2010年5月TBSドラマ日曜劇場「新参者」ゲスト出演上杉和博役、11月TBSドラマ日曜劇場「獣医ドリトル」ゲスト出演益山広樹役、2011年8月・9月舞台劇団☆新感線「髑髏城の七人」無界屋蘭兵衛役、2012年7月・8月・9月舞台GACKT「MOON SAGA −義経秘伝−」、7月TBSドラマ金曜「黒の女教師」ゲスト出演須藤達也役、2013年夏公開予定降旗康男監督作品映画「少年H」おとこ姉ちゃん役など。

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【写真】早乙女太一「元禄チャリンコ無頼衆 浪花阿呆鴉」より=撮影・小林勝彦

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【「元禄チャリンコ無頼衆 浪花阿呆鴉」公演評はこちら】

【「元禄チャリンコ無頼衆 浪花阿呆鴉」制作発表の記事はこちら】

◆「元禄チャリンコ無頼衆 浪花阿呆鴉」
《大阪公演》2013年9月5日(木)〜18日(水) 新歌舞伎座
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20130905.html

(関連リンク:早乙女太一オフィシャルサイト)
http://taichisaotome.com/

(関連リンク:早乙女太一オフィシャルブログ)
http://ameblo.jp/saotometaichi-blog/

《筆者プロフィール》桝郷春美(ますごう・はるみ) 福井県小浜市出身。人生の大半を米国ですごした曾祖父の日記を読んだことがきっかけでライターを志す。アサヒ・コム編集部のスタッフとして舞台ページを担当し、2012年1月よりフリーランスのライターとして活動。朝日新聞デジタルでの取材・執筆のほか、人物ルポを中心に取り組む。

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