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特集【インタビュー】地球ゴージャス作品に初出演の湖月わたる
自分のスタイルで踊り続けていきたい

2013年10月11日

 人気の演劇ユニット「地球ゴージャス」の13作品目「クザリアーナの翼」に、元宝塚トップスターの湖月わたるが出演する。朝日新聞デジタルでは制作発表の直後、熱気さめやらぬ中でインタビューを実施。宝塚卒業から7年を経て活躍の場を広げている湖月に、念願の舞台出演にかける意気込みから、女優としてダンサーとしての夢まで、さまざまな思いを語ってもらった。(フリージャーナリスト・中本千晶)

 もともと「地球ゴージャス」の大ファンだったという湖月、この作品との出会いが実は宝塚のトップ時代だったこと、「それまで宝塚が大好きで、他の舞台に立つ自分がなかなか想像できなかったけれど、そのときは『ああ、この一員になりたい』と、思った」と明かした。

 その念願がこのたび見事に叶ったわけだが、「退団してすぐじゃなくて良かった」とも。退団してすぐのころは「女優になろう」と一生懸命だった。でも、ミュージカルからダンス、音楽劇とさまざまなジャンルの舞台を経験する中で、「今ようやく何かひとつ芯が、できつつあるのかなあと思う」と言う。素顔の「ちょっと乙女な部分」も思い切って出せるようになって来たのだとか。

 「堅かった粘土がちょっと柔らかくなってきた頃合い」の今だからこそ、「地球ゴージャス」への参加で、「もう一回踏んづけてぐにゃぐにゃにして、新たな私を作ってもらえるかな」と期待する。そして、今なら「自分らしい形をつくっていける」との確信もある。

 宝塚退団後の7年間で転機となったのは、まずは「カラミティ・ジェーン」。ひとりの女性の生涯を演じるという経験を経て、この役が他人とは思えなくなったという。そして、昨年の「DANCIN’CRAZY2」で、ボブ・フォッシーのダンスに触れたことも、自分のダンスが大きく変わる出来事だった。

 退団後、とりわけダンスには真摯に取り組んで来た湖月だが、フォッシーのダンスと出会うことで、「自分のスタイルで踊り続けていきたい」という思いもますます強まった。「その年齢でしかできないダンス、年齢を超越したダンスを踊りたい。向き合い続けていれば、今そのときにしかできないダンスに出会えると思う」と話す。

 舞台でも活躍の幅を広げるいっぽうで、放送大学での勉強も地道に続け、卒業したことでも注目された。これによって、「忙しくてもやる気になればできるということを自分の中で証明できた」というから、そのパワフルさにますます拍車がかかりそうな予感がする。

 来年の宝塚歌劇100周年に向けてのOG公演への出演の機会も多い湖月だが、「舞台を通して宝塚100周年をお客様と一緒にお祝いできるということ、舞台に立つことによって感謝の気持ちを表現できることが、本当に幸せ」と話す。

 今、まさに始めようとしているのは、「自分の体にきちんと向き合うこと」だという湖月。最近、タジン鍋も購入し、食生活にもよりいっそう気を配り始めた。心身ともにパーフェクトな状態で、これからも伸びやかな舞台を見せてくれそうだ。

〈湖月わたるさんプロフィール〉
1989年に宝塚歌劇団入団。入団当初より長身をいかしたダイナミックなダンスが目を引き、おおらかで包容力のある男役像で人気を集め、2003年に星組トップスターとなり、「王家に捧ぐ歌(アイーダより)」で文化庁芸術祭優秀賞を受賞。2005年には日韓国交正常化40周年記念「ベルサイユのばら」で宝塚歌劇団初の韓国公演を成功に導いた。2006年、宝塚歌劇団を退団。退団後「くたばれ!ヤンキース〜DAMN YANKEES〜」で魅惑的な魔女ローラ役を好演。主な作品に、「夜叉池」「ALL SHOOK UP」「カラミティ・ジェーン」「COCO」「絹の靴下」「愛と青春の宝塚」「ラブレターズ」「ディアナ」「ブルース・イン・ザ・ナイト」など。また、NY のダンス集団THE MOVEMENT来日公演「EREKUTORICITY」に紅一点参加し、新たなパフォーマンスにも挑戦している。10月には、TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY FINAL「DREAM,A DREAM」に出演。

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【写真】湖月わたる=撮影・岩村美佳

【フォトギャラリーはこちら】

【「クザリアーナの翼」制作発表はこちら】

◆ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演Vol.13「クザリアーナの翼」
《東京公演》2014年1月8日(水)〜2月20日(木) 赤坂ACTシアター
《名古屋公演》2014年2月26日(水)〜3月1日(土) 愛知県芸術劇場大ホール
《福岡公演》2014年3月7日(金)〜12日(水) キャナルシティ劇場
《大阪公演》2014年3月18日(火)〜31日(月) 梅田芸術劇場メインホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_13/

◆TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY FINAL「DREAM,A DREAM」
《東京公演》2013年10月12日(土)〜27日(日) 東急シアターオーブ
《大阪公演》2013年11月2日(土)〜17日(日) 梅田芸術劇場メインホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.umegei.com/dream_a_dream/

(関連リンク:湖月わたるオフィシャルウェブサイト)
http://www.wataru-kozuki.jp/

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」「ヅカファン道」(東京堂出版)。2013年9月に「タカラヅカ流世界史」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

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