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特集(5)今挑戦していること

2013年10月11日

写真:湖月わたる撮影・岩村美佳

――これは色々なところで質問されていると思うのですが…来年、宝塚歌劇が100周年を迎えますが、この節目の年を湖月さんはどう過ごしていこうと思ってらっしゃいますか?

 ほんとうに100年という歴史は重いというか、簡単な道のりではなかった…戦争も震災もあったなかで、100年の歴史を迎えようとしているのは、すごいことだと思います。それは長い駅伝のレースだと私は思っていて、そのひとつの区間、100年という歴史の中の18年という時代を、たすきをかけて走らせていただいて、それを次世代にバトンタッチできたということを改めて幸せに思います。

 また、私は2年ぐらい前から、100周年に向けてのOG公演に参加させていただいてて、まさに今もそのお稽古中なんですけども、そうした舞台を通して宝塚100周年をお客様と一緒にお祝いできるということ、自分が舞台に立つことによって感謝の気持ちを表現できることが、本当に幸せだと思っています。もう、次の200周年には、どう考えても生きてはいないので(笑)。

――生きてたりして(笑)。

 そう、世の中に何かが起こってね。カプセルとかができて100年後に目覚められるかもしれませんけど(笑)。

――今、お話にも出た宝塚歌劇100周年前夜祭「DREAM, A DREAM」、まさにそれがお稽古が佳境という?

 佳境ですね!

――差し支えない範囲で、そちらのご紹介もよかったら。

 まさに100年に1度の豪華な舞台です。1部が、パリを舞台にしたレビュー、2部がジャズの歴史をたどったショー、3部が和物のショー、そしてフィナーレがつきます。

――お稽古場の雰囲気などは、どうですか?

 3部構成のショーですから、毎日もう、振付、振付、振付…してもしてもしても終わらないって感じで! でも、宝塚時代も素敵だった先輩方が、さらに素敵になっておられるのを毎日稽古場で体感しています。それにダンサーの皆さんがもう、すごい勢いで振りを覚えていきますし。世代や時代を超えて、みんなで気持ちをひとつにして舞台を創っていく、これはまさにタカラジェンヌにしかできないと思います。ゲストの方も日替わりで出てくださるんですけど、ほんとうに豪華なお祭りで、見所たっぷりですね。

――お時間があっという間に過ぎてしまいましたが、最後に締めくくりとして…いつもいろんなことに挑戦されている湖月さんですが、ずばり今、まさに挑戦されていることは何ですか?

 今、ですか? やっぱり舞台に立つことは、体あっての仕事ですので、「自分のコンディション」について、改めて考えることでしょうか。

――改めて考える?

 改めて「食べること」を考える、とか。料理の苦手な私ですがタジン鍋を買ったのをきっかけに(笑)、「いろいろなものをバランス良く食べよう」とか、「体型を維持していくためにはあまり食べ過ぎちゃいけないな」とか、そんな風に自分の体と向き合うことを始めているかもしれません。ゴージャスさんの舞台は体力的にも厳しそうですし、ロングランの長期公演ですので、いかに毎日元気でいるかに、挑戦ですね。

――舞台のほうも楽しみにさせていただきます。ありがとうございました!

〈インタビューを終えて〉
 取材でお話を伺うたびに、とても気持ちの良い対応をしてくださる湖月さん。誰だってまた会いたい、一緒に仕事がしたいと思うのではないだろうか? かねてより、そんな湖月さんの気遣いこそフリーランスの私も見習うべき鑑(かがみ)だと思っていた私は、その秘訣について聞いてみたのだが、結果は惨敗な感じに…。要するにあの振る舞いには「秘訣」や「意図」は何もなく、湖月さんの自然体なのだということがわかったのだった。

 そんな湖月さんも、宝塚退団後の数年間は暗中模索だったという話は意外だった。今でこそ、男らしさ(?)と可愛らしさのブレンドが絶妙な舞台女優として、揺るぎないポジションを築いておられるように見えるけれど、ここに至るまでには葛藤の積み重ねがあったのか。また、放送大学での勉強のエピソードでの「苦手なことへの取り組みも人生には必要」といった話も、ナチュラル風味が持ち味の湖月さんから聞くと新鮮に感じられた。

 何というか、そうやって厳しく自分を律していくこともすべて、「自然体」の中でやってのけられてしまうところが湖月流なんじゃなかろうかと思う。そういう部分も含めて、湖月さんのスケールの大きさなんだなというのが、今回の取材での発見だった。さて私も、貧しいキャパシティを少しでも拡大するために、まずは食生活には気をつけてみようかな…。(中本千晶)

【フォトギャラリーはこちら】

◆ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演Vol.13「クザリアーナの翼」
《東京公演》2014年1月8日(水)〜2月20日(木) 赤坂ACTシアター
《名古屋公演》2014年2月26日(水)〜3月1日(土) 愛知県芸術劇場大ホール
《福岡公演》2014年3月7日(金)〜12日(水) キャナルシティ劇場
《大阪公演》2014年3月18日(火)〜31日(月) 梅田芸術劇場メインホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_13/

◆TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY FINAL「DREAM,A DREAM」
《東京公演》2013年10月12日(土)〜27日(日) 東急シアターオーブ
《大阪公演》2013年11月2日(土)〜17日(日) 梅田芸術劇場メインホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.umegei.com/dream_a_dream/

(関連リンク:湖月わたるオフィシャルウェブサイト)
http://www.wataru-kozuki.jp/

《インタビュアープロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」「ヅカファン道」(東京堂出版)。2013年9月に「タカラヅカ流世界史」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

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