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特集(5)年齢かな、ここまできたら怖いものなし

2013年10月16日

写真:安寿ミラ撮影・宮川舞子

――先日はTVドラマの「救命病棟24時」にも出演されていましたね。私、びっくりしてしまいました。

 「びっくりした」ってよく聞きます(笑)。映像は15年ぶりなんです。

――何か出演を決められた理由があるんでしょうか?

 そのときのタイミングで、自分の中の気持ちで「あ! もういいかな」って思ったんです。ずっと私はテレビ向きの顔じゃないし、色々粗が写りそうだし(笑)、絶対に嫌だと思っていたんですけれど。やっぱり年齢かなと思います。ここまできたら怖いものなしというか(笑)。新しい世界に飛び込んでもいいかなと思いました。

――実際に飛び込まれていかがでしたか?

 すごく楽しかったです。メンバーがすごく仲良くて、スタッフさんもすごく優しくて、こんなに楽しんでいていいのかというぐらいでした。そのときに花組の振付をしていて、撮影の待ち時間がものすごく有効に使えたんですよ。家でやるとテレビはあるし、色んな情報があるから集中出来ないけれど、控え室には何もないから、ただただ音楽を聞いて何曲も出来ました。

――ちょっとつかみ所がない、不思議なポジションの役でしたね。

 そうなんですよ。自分でもどんな人なのかよくわからなかったんです。しかも慣れていない現場で最初緊張していたのもありますし、前回が15年前で、やり方も忘れていますし。日頃テレビで見ている方達とご一緒だから、そういうプレッシャーもありました。段田(安則)さんとのシーンが多かったんですが、段田さんもずっと舞台でお芝居をされている方で、あんな上手な方とご一緒するんだとすごくプレッシャーでした。謎のふたりという役どころで、「どういう関係ですか?」とよくお手紙をもらいました(笑)。

――はじめの放送のころは、何か仕込まれているのかと思っちゃいましたよね。

 あのふたり何かあったのかなってね。監督自身も話していたんですが、「つきあっていたことにしますか?」って(笑)。そういうことにはしなかったんですけれど、謎の関係でしたね。

――また映像にも出てみたいと思われましたか?

 そうですね。あれくらいのポジションだったら楽しいかなと思っています。ただ今回は、医療用語を覚えるのが大変でしたね。

――ご自身のなかで、舞台と映像の違いはありますか?

 全然違いますね。普通に話していても声が大きいと言われたんです。もっと小さくていいんだ…と。舞台はみんなで最初からずっと初日に向けて作り上げて行くけれど、映像は順番に撮影していかないですし、皆さん偉いなと思いました。気持ちを切り替えるとか、凄いなと思いましたね。

――両方やってみたいなと思えるような作品になったんですね。

 楽しかったですからね!吉田鋼太郎さんがテレビドラマに出だして皆でひやかしていたら、「ミラ、ドラマ楽しいぞ」って言ったんですよ。実際、本当に楽しかった(笑)。

――リアルな役って舞台より映像の方が多いですよね。

 そうなんです。リアルに出来るというのが、すごく面白いですね。大げさにしなくていいですから。芝居の勉強になります。

――今後は舞台、映像、振付とどれも取り組んで行かれるのでしょうか?

 そう出来たらいいですね。なるべく流れに乗って行けたらと思います。

――特にどれをというのはないですか?

 ないです。自然の流れで。

――身を任せて…

 そう、任せて(笑)。川の流れのように。

――「川の流れのように」って素敵ですね。

 その方が楽ですよね。確かに冒険も楽しいでしょうけれど、もうそういう時期は過ぎたかなと思います。

――安寿さんの今の雰囲気がふわっと温かくて、素敵です。

 枯れてません(笑)?

――全然です! 色んなことを楽しんでいらっしゃるんですね。

 そう、色々と楽しくなってきましたね。

――私自身、年上の素敵な方を拝見して憧れたりします。

 私もそうですよ!今ご一緒している先輩方を見て素敵だなぁって。お話するのが楽しいですよ。色々勉強になることもありますしね。

〈インタビューを終えて〉
 撮影中、カメラマンが「どうやったらそのスタイルを維持出来るんですか?」と質問すると、「ダンス」と即答された。「振付をするのに踊って見せるから、かっこよくないといけないと思っている」とのお話に現場にいたスタッフ陣が「なるほど!」と聞き入っていた。

 安寿さんの振付は、とにかくかっこよくて宝塚ファンにも人気の場面だが、「ファン目線で振付する」というお話に納得した。見たいものを作ってくださるんだから、ファンに人気なのは至極当然なのだ。星組の振付はしばらくしていないとのことだが、安寿さんがファン目線で振付する柚希さんたちの場面が見てみたいと思った。きっと見たい人は多いと思うのだけれど…。

 インタビュー中、たくさん笑って「楽しい」と何度もおっしゃっていた安寿さん。今までにも何度かお会いさせて頂く機会はあったのだが、よりいっそう人生を楽しむ余裕を持っていらっしゃるように感じた。年を重ねていくのって素敵だなと、私自身今後の人生が楽しみになるようなインタビューだった。(岩村美佳)

◆「DREAM, A DREAM 〜宝塚歌劇100周年前夜祭〜」
《東京公演》2013年10月12日(土)〜27日(日) 東急シアターオーブ
《大阪公演》2013年11月2日(土)〜17日(日) 梅田芸術劇場メインホール
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.umegei.com/dream_a_dream/

《インタビュアープロフィール》岩村美佳 フリーランスのフォトグラファー、ライター。舞台関係、ファッションなどを中心に撮影してきた経験をいかし、ライターとしても活動している。「目に浮かぶ言葉」を伝えていきたい。

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