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特集【公演評】ミュージカル「エニシング・ゴーズ」
何でもあり、すったもんだの恋物語

2013年10月18日

 幕が上がるとそこは船上。舞台上が甲板で、船のてっぺんにオーケストラがいる。オーバーチュアの演奏が始まると、指揮者、塩田明弘のリズミカルな背中の動きに思わず目がいってしまう。塩田にうまく乗せられて、客席からも自然と手拍子が沸き起こる。コール・ポーターの心地よい音楽とともに、しょっぱなからノリノリな幕開きとなったのは、7日に帝国劇場で開幕したミュージカル「エニシング・ゴーズ」だ。日本でも1989年に大地真央主演で初演されて以来、何度か再演されている人気の作品だが、今回は演出を山田和也が担当し、キャストも一新しての久々の再演となる。(フリージャーナリスト・中本千晶)

 物語の舞台は世界恐慌後のアメリカ。ニューヨークから出航した豪華客船の船上だ。大恐慌のあおりを受けたらしいハーコート夫人(保坂知寿)は、美人の娘ホープ(すみれ)を、イギリス貴族のオークリー卿(吉野圭吾)と結婚させて再起をはかろうと目論んでいる。いっぽう、ウォール街で働くビリー(田代万里生)はホープのことが好きで、何とかして船上で行われる予定の結婚式を阻止したいと思っている。ホープもビリーを憎からず想っているのだが、母親に逆らうことができずにいる。

 いっぽう、ナイトクラブの人気ショースターのリノ(瀬奈じゅん)もビリーに恋しており、ビリーも自分のことを好きだと勘違いしている。ちなみに、ビリーの上司であるホイットニー氏(大澄賢也)も、ハーコート夫人に老いらくの恋をしている。

 …と、そんな恋模様が錯綜する中、船に乗り込んできたのが、神父に変装した極悪(?)ギャングのムーンフェイス(鹿賀丈史)だ。何故か、お色気たっぷりのアーマ(玉置成実)という女性もくっついている。船上という閉ざされた非日常な空間の中で次々と起こる事件。まさに「何でも(エニシング)あり(ゴーズ)」のすったもんだの末、ムーンフェイスやリノらの巧いはかりごとによって、恋物語はすべて、大団円におさまることに…。

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【写真】「エニシング・ゴーズ」公演より=写真提供・東宝演劇部

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◆「エニシング・ゴーズ」
《東京公演》2013年10月7日(月)〜28日(月) 帝国劇場
《大阪公演》2013年11月1日(金)〜4日(月) シアターBRAVA!
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.tohostage.com/anything/

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」「ヅカファン道」(東京堂出版)。2013年9月に「タカラヅカ流世界史」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

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