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特集【公演評】「唐版 滝の白糸」
大空祐飛、華麗で妖艶な女優デビュー

2013年10月29日

 「序破急」で駆け抜ける110分、とでも言ったらいいのだろうか。最初は言葉の遊びのような会話劇が続く。その一言一言に注意深く耳を傾けるのにちょっぴり疲れて来たころに、物語の歯車は少しずつスピードを早め、観客はいつの間にか物語の世界に引きずり込まれている…。「作:唐十郎」×「演出:蜷川幸雄」で1975年に初演されて以来、今回が4度目の再演となる「唐版 滝の白糸」は、そんな舞台だった。(フリージャーナリスト・中本千晶)

 今にも屋根瓦が崩れ落ちそうな長屋のセット。そこに登場するのが、少年アリダ(窪田正孝)と、「銀メガネ」と呼ばれる謎の男(平幹二朗)だ。その日は、その長屋で女と心中したというアリダの兄の一周忌だった。アリダは、心中の生き残りであるお甲(大空祐飛)に無心された10万円を届けに、やって来たのだった。が、前科者らしく、かつてアリダを誘拐しようとしたこともある銀メガネは、アリダに言葉巧みに近づき、その10万円を自分の懐にしまい込んでしまう。

 突然、客席から大きなタンスが運び込まれて来たり、乳酸菌飲料(?)好きな不思議なオジサンが駆け込んで来て一騒ぎしたり…そして、待ちかねたころにお甲の登場だ。登場の仕方もなかなか衝撃的。赤いドレスに「おおかみカット」がよく似合い、はすっぱなしゃべり口調の中にも妖艶な色気と品を感じさせる、そしてちょっぴり男前なお甲である。

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【写真】「唐版 滝の白糸」公演より=撮影:細野晋司

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◆「唐版 滝の白糸」
《東京公演》2013年10月8日(火)〜29日(火) Bunkamuraシアターコクーン
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_taki.html
《大阪公演》2013年11月12日(火)〜16日(土) シアターBRAVA!
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.umegei.com/schedule/306/

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」「ヅカファン道」(東京堂出版)。2013年9月に「タカラヅカ流世界史」(東京堂出版)を出版。スターファイルでも「ヅカナビ」連載中。

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