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特集(5)全員が粒だった一要素として結集、輝く

2013年11月6日

 最後は「シンフォニー・イン・C」。昨年、一新したという衣装に施されたスワロフスキーの煌めきと共に、格調高い踊りが展開。第一楽章のミーガン・フェアチャイルドとアンドリュー・ヴェイエットは覇気のある踊りを見せ、第二楽章のサラ・マーンズとジャード・アングルは毅然とした光を放ち、第三楽章のエリカ・ペレイラとアントニオ・カルメナは朗らかな空気で会場を包み、第四楽章のタイラー・ペックとアンソニー・ハクスリーは堂々たる美しさを見せた。総勢50人余でのフィナーレは壮観。全体的に、整然としてはいるが、それ以上に、踊り手一人一人の踊りが大きく、それぞれに輝いている印象が勝るところに、アメリカのバレエ団らしさを感じる。ただし、この一人一人の輝きとは、決して個人の内面や人柄を強く想起させるものではなく、むしろバランシンの振付の一構成要素であるのも面白い。つまり、個性を消して揃えることに重きを置くのでもなく、かといってダンサー個人を感じさせるのでもなく、全員が粒だった一要素として結集し、作品全体の輝きに寄与しているのだ。バランシンの踊り方の一つの極致を教えてくれるようだった。

 最後になったが、クロチルド・オトラント、ダニエル・キャプスの指揮による、新日本フィルハーモニー交響楽団の、緩急に富んだ豊かな演奏も記しておきたい。

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◆ニューヨーク・シティ・バレエ 2013
《東京公演》2013年10月21日(月)〜23日(水) Bunkamuraオーチャードホール
《大阪公演》2013年10月26日(土)〜27日(日) フェスティバルホール
※この公演は終了しています。

《筆者プロフィール》高橋彩子 演劇・舞踊ライター。現代劇、伝統芸能、バレエ・ダンス、ミュージカル、オペラなど、舞台芸術を中心に取材・執筆している。年間観劇数250本以上。

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