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特集(2)冒頭から、心と頭が強烈にノックされる

2013年11月12日

写真:「メリリー・ウィー・ロール・アロング」公演より「「メリリー・ウィー・ロール・アロング」公演より、チャーリー役の小池徹平=撮影:渡部孝弘

 冒頭から、複雑に変化する人間の感情をそのままに表現したソンドハイムの楽曲と、宮本による勢いとスピードに満ちた演出に、まだ準備しきれていない心と頭が強烈にノックされる。「なぜここに来た? いつの間に?」――何度もリフレインされる、その問いに気圧されながら、観客はフランクの記憶を遡る旅に出る。

 親友であり仕事のパートナーだったチャーリーとの決裂、旅から帰国しメアリーとチャーリーと確かめ合った友情、前妻ベス(高橋愛)との離婚調停、憧れだった大女優ガッシーとの鮮烈な出会い、飛躍のきっかけになったミュージカルの開幕初日の興奮、小さなナイトクラブで歌い踊った日々、そしてチャーリーとメアリーと出会った日……。

 シンプルな白の背景には、時代を遡るイメージや、テレビ局のモニター、ギリシャ神殿風の裁判所など、さまざまな映像がプロジェクションマッピングで映し出され、過去をグングンと遡り物語を押し進めていく。それは、まるで、私たちが記憶を手繰り寄せるときに、頭の中にフラッシュバックのように映像が流れていく様子を再現しているかのようだ。演出の宮本は、時代の疾走感を感じてもらうために、本来二幕ものの作品を一幕ものへ再構成したという。おそらく、舞台転換の必要がなくスピーディに展開できるこの装置にもそうした意図が生かされているのだろう。

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