マイコンテンツ

ここから本文エリア

特集【公演評】「メリリー・ウィー・ロール・アロング」
疾走感にあふれた逆回転で描く青春群像劇

2013年11月12日

 「スウィーニー・トッド」などで知られる巨匠スティーヴン・ソンドハイムが作詞・作曲を手掛けたミュージカル「メリリー・ウィー・ロール・アロング 〜それでも僕らは前へ進む〜」が、11月17日まで東京・天王洲 銀河劇場にて上演中だ(大阪公演は12月6日〜8日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)。長年上演を熱望していたという宮本亜門のテンポよく洒脱な演出が冴えわたり、小池徹平、柿澤勇人ら若手キャストのエネルギッシュな芝居と心地よいハーモニーにたちどころに魅了される。また、プロジェクションマッピングと盆を多用した斬新な舞台美術も見どころだ(フリーライター・岩橋朝美)

 1976年のロサンゼルス。豪邸で華やかなパーティーを催すハリウッドの人気プロデューサー、フランク(柿澤勇人)。彼は誰もがうらやむ成功を手にしていたが、妻ガッシー(ICONIQ)との仲は冷え切り、なにもかもにうんざりしていた。「なぜこうなってしまったのか?」――フランクは作曲家としてブロードウェイでの成功を夢見たかつての自分、そして親友として夢を共有し合った脚本家チャーリー(小池徹平)と作家メアリー(ラフルアー宮澤エマ)との日々を思い返していく。

 同じ夢を追い深い友情でつながった若者たちが辿る20年間を、現在から過去へと逆回転で描いていくという構成がなんせユニークだ。結果が先にあり、その要因となったエピソードを後から追っていくことで、フランクの自問として幾度となく歌われるフレーズ「なぜここに来た?」が見る側の頭にも常に存在し、物語の中へ意識的に答えを求めていくことになる。

 あの時の選択は、正しかったのか、間違っていたのか。あの時に踏みとどまるべきだったのか、否か。フランクの問いは、いつしか観客自身の問いになる。そこに本作の面白さがある。

【写真】「メリリー・ウィー・ロール・アロング」公演より=撮影:渡部孝弘

続き(有料部分)を読む


【フォトギャラリーはこちら】

【「メリリー・ウィー・ロール・アロング」制作発表はこちら】

◆ブロードウェイミュージカル「メリリー・ウィー・ロール・アロング 〜それでも僕らは前へ進む〜」
《東京公演》2013年11月1日(金)〜17日(日) 天王洲 銀河劇場
《大阪公演》2013年12月6日(金)〜8日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://hpot.jp/merrily/

《筆者プロフィール》岩橋朝美 フリーエディター、フリーライター。WEBおよび出版を中心に、企画、編集、取材、執筆を行う。エンタテインメント、女性、仕事など、幅広いテーマで活動。

バックナンバー

宝塚歌劇一覧へ>> 舞台一般一覧へ>> 動画掲載記事一覧へ>> 過去記事一覧へ>>

過去記事一覧へ>>

ページトップへ戻る

Astandについて個人情報著作権利用規約特定商取引会社案内お問い合わせ