マイコンテンツ

ここから本文エリア

特集(5)若さを活かし、キラリ輝く帆風

2013年11月20日

写真:「Shall we ダンス?」より「Shall we ダンス?」より、ジョセリン役の愛加あゆ(左)、ポール役の帆風成海=撮影・岸隆子

 ジョセリンが頼った探偵たちも、物語のところどころでいい味を出しています。特に、ポールを演じる帆風さんは彩凪さんの代役で、時に狂言回し的な役割を担います。セリフも多く、重要な役柄への抜擢は大変だったと思いますが、若さを活かして堂々と演じ、キラリと光り輝いていました。

 ダンス教室の生徒たちを冷めた目で見ていたエラでしたが、ダンスへの情熱ゆえに仲間達から煙たがられる存在だったバーバラの真実を知り、真摯にレッスンに励むヘイリーらを見ているうち、彼女の中で何かが変わり始めました。彼らの情熱に触れ、忘れかけていたダンスの楽しさが蘇り、彼らのために力を尽くそうと、もう一度はじめからやり直そうと…。

 そして訪れた競技会。駆けつけたジョセリンやエミリア、クリストファーやポールも見守る中、ヘイリー、バーバラ、ドニー、ジャン、レオン…この日のために頑張ってきた成果を、彼らは無事披露することができるのでしょうか?

 時に笑って、時にホロリとさせられ、最後は胸が熱くなる結末が待っています。全編を通して流れる空気がとにかく温かくて、ハートフル・コメディという言葉がぴったり。宝塚ではおなじみの情熱的なラブストーリーも、ドラマチックな展開もありませんが、魅力的な登場人物と、じんわりと温かな優しさに満ちた作品に、いつもとは違った感動でいっぱいになりました。

 2幕は、ショー・ビッグモニュメント「CONGRATULATIONS 宝塚!!」。

 オープニングから雪組生全員が白いロングコートを着て、ダイナミックにすそを翻しながら弾けます。ほぼ全員が客席に降り、宝塚100周年を祝うナンバーでいきなりの大盛り上がり。

 そのままの勢いで、黒タキシードに身を包んだ「男役祭り」なシーンが続き、夢乃さんが中心となったフレンチカンカンや、シスターたちを従えた早霧さんのスーパースター、リオのカーニバルやゴスペルなど、すべてのシーンがクライマックス状態です。通常、ショーの中盤にはスターが勢揃いして最高に盛り上がる「中詰め」と呼ばれる場面がありますが、その中詰めが最初から最後まで続くといった感覚でしょうか。

 「客席降り」が2回に加え、ゴージャスな羽根を背負ったサンバ衣装の壮さんが客席から登場するなど、劇場全体を巻き込もうという勢いにあふれています。少しの間もお客さんを休ませない、ちょっと珍しいパターンのショーかもしれません。

 本格的に秋が深まってきた今日この頃。お芝居で胸をあったかくして、ショーでさらに熱くなる。心も体もぽかぽかする舞台には、冷たい木枯らしなんて吹き飛んでしまいそう。

【フォトギャラリーはこちら】

◆「Shall we ダンス?」
《宝塚大劇場公演》2013年11月8日(金)〜12月12日(木)
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/350/index.shtml
《東京宝塚劇場公演》2014年1月2日(木)〜2月9日(日)
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/360/index.shtml

《筆者プロフィール》さかせがわ猫丸 大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

戻る

バックナンバー

宝塚歌劇一覧へ>> 舞台一般一覧へ>> 動画掲載記事一覧へ>> 過去記事一覧へ>>

過去記事一覧へ>>

ページトップへ戻る

Astandについて個人情報著作権利用規約特定商取引会社案内お問い合わせ