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特集女性同士 愛に迷いなし

2013年12月6日

写真:東小雪東京ディズニーリゾートで挙式した東小雪(左)と増原裕子

 白のドレスに身を包んだ新婦2人が、手を取り合ってキャンドルに火をともす。今年3月、東京ディズニーリゾートでレズビアン同士が挙式。インターネットをにぎわせた。新婦の1人、東小雪(28)は元タカラジェンヌ。LGBT(性的少数者)アクティビストとして奔走している。

 レズビアンを自覚したのは高校時代。女友だちに片思いした。「当時は、自分を責めるしかなかった」

 そんな頃だった。研修旅行先の英国でミュージカルに魅せられた。そして地元・金沢の書店で、宝塚歌劇の専門誌にめぐり合う。吸い込まれた。表紙を飾る真琴(まこと)つばさに憧れ、入団を決心。両親が俳優だった影響で、バレエは幼稚園の頃から習い、いわば素地はあった。

 あうら真輝(まき)の芸名で2005年に花組に入団。その後も稽古稽古の怒濤(どとう)の日々だった。トップスター春野寿美礼(すみれ)演じる主人公の少年時代を代役で演じたこともある。「雲の上のトップさんと同じ舞台に立って見た客席は、ものすごく美しかった」

 しかし、宝塚は女性同士が結ばれるところではなかった。「女性だけで演じるからこそ、舞台では男女の役割がきっちり分かれていた」

 体調を崩したのを機に、翌06年には退団。上京して演劇に取り組んだ。でも、悩みは深まるばかり。カミングアウトは難しいと感じて俳優を辞め、意を決して、LGBTの支援活動を始めた。

 「宝塚出身のレズビアン」と公表できたのは10年秋。意外にも、講演依頼が次々に舞い込んだ。パートナーの増原裕子(ひろこ)(35)とはLGBTのシンポジウムで出会い、一目ぼれした。一緒に暮らすようになると、結婚も視野に。今の日本では同性婚は法的には認められないが、結婚式ならできる。

 挙式後、「私にもできるかもって勇気をもらった」などと多くの好意的反響があった。披露パーティーでは宝塚OGが歌ってくれた。今年7月の宝塚音楽学校創立100周年の記念式典では、同期からも祝福の言葉を浴びた。

 今、2人の未来の子どもに宛てた手紙の形式で、本を共同執筆している。来年刊行予定の「ふたりのママから、きみたちへ」。共に精子の提供を受け、出産したいという。

 「結婚も、出産もあきらめなくていいんだよって、かつての私のように一人悩む若者に伝えたい」。宝塚との「幸福な別れ」が導いた「幸福な出会い」。2人とその子どもたちが法的にも家族になれる日を夢見て、講演と執筆に明け暮れる毎日だ。=敬称略(成川彩)

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