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特集(3)生きているっていいなって(笑)

2013年12月6日

写真:福井晶一撮影・岩村美佳

――四季の中で、印象に残っている役はありますか?

 外せないのは「CATS」ですね。初めて自分のソロナンバーを頂いた役が「CATS」だったので、その中で俳優として舞台をやるうえでの心構えだとか、本当に「CATS」はハードな作品なんですけれど、四季はロングランをずっとやっていきますから。そんな中でロングランに挑む体力作りだとか、精神的な部分のケアなどの色んなことを、「CATS」で学びましたね。

――四季を退団しようと思ったのはなぜでしょうか?

 自分の中で行き詰まってましたね。甘えじゃないですけれど、自分が劇団にいて主役などをやらせて頂いていて、それはすごく感謝しなくてはいけないし有り難いことだったんですけれど、もっとチャレンジしたいと思ったんですね。もっと別のステージがあるんじゃないかと。僕のなかではやりきった感があって、若い頃にアンサンブルで出させていただいた作品で思い入れがあった作品が「美女と野獣」と「エビータ」だったんですね。それをメインキャストの「美女と野獣」野獣役と「エビータ」ペロン役をやらせて頂いて、僕の中では完結というか、やれたという思いがあって、じゃあ次は何なんだと思ったときにやっぱり外でチャレンジしたいという思いがあったんです。何年も前から、(四季で一緒だった)坂元健児さんに相談はしていたんですよね。

――四季を退団されて、「レ・ミゼラブル」のオーディションを受け、ジャベール役に続いてジャン・バルジャン役を射止めましたが、このときの思いを教えて頂けますか?

 いやぁ…まさかやれるとは思っていなかったので、本当に喜びしかなかったですね。やっぱり憧れの作品でしたし、最高峰の作品で、ミュージカルを目指している人間にとっては「レ・ミゼラブル」は特別な作品で、しかも帝国劇場でという…。四季退団後の初の作品が「レ・ミゼラブル」で、しかも真ん中をやらせて頂けるというのは、とんでもない出来事だったし、それだけのプレッシャーももちろんありました。スペシャルな事でしたね。

――しかも新演出の「レ・ミゼラブル」ですしね。

 そうですね。そういうタイミングが全部集まったというか、自分の次のステージにチャレンジしたいという気持ちと、オーディションがあって「レ・ミゼラブル」も新しく生まれ変わるという…。ここでチャレンジしなければ次はもうないなと思いましたね。

――そして、怪我をされて休演され、デビューが遅れました。この1〜2年というのは怒濤の時期だと思うのですが、そういうことを経た今の思いをお聞かせ頂けますか?

 やっぱり怪我をして一番思ったことは、周りの方々に支えられて自分がいるんだなということです。そういう思いを忘れずに舞台に立たなければいけないなと、毎回、今も思っています。自分の力じゃないんだということが一番ですね。舞台の上に立てることの有り難みというか、幸せなことだというのを実感しながらやらせて頂いていますね。それが一番ですね。

――この作品への思いはいかがでしょうか?

 ひと言でいうのも難しいですけれど、僕が怪我をして一連のことがすごく「レ・ミゼラブル」の作品とリンクしているんです。助けられましたね。オーディションで決まって人生のなかで一番てっぺんにいたときから、怪我をしてどん底まで落ちて、そこからまた這い上がる…というのと、ジャン・バルジャンの人生が本当に重なって。僕自身は作品・役とともにこの1年間を過ごしてきたなという思いがあります。やっぱり生きているっていいなって(笑)。一生懸命に生きようと思いました。

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