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特集(4)妖しく冷徹、策略家を演じる北翔の存在感

2014年1月3日

写真:「眠らない男・ナポレオン」より、北翔海莉=撮影・岸隆子「眠らない男・ナポレオン」より、北翔海莉=撮影・岸隆子

 フランスの国内情勢が悪化する中、ナポレオン人気の高まりを見た外務大臣のタレーラン(北翔海莉)は、彼にクーデターを教唆。栄光を一身に浴び、さらに高みへと上り詰めようとするナポレオン。周囲の戸惑いなど、もう彼の耳には届く隙もなかった――。

 ナポレオンを取り巻く政治家には一癖も二癖もありそうな面々がそろっています。威厳ある総裁バラスを演じる一樹さんは、いつものダンディーさで重厚感たっぷり。登場するだけ舞台のクオリティが一段上がるような気がするほど、いつも素敵なオジサマです。最高権力者であったのに、ナポレオンの台頭によってその立場が危うくなり、滅び行く様は切なくやるせない。2幕では、オーストリア皇帝のフランツI世も演じています。

 バラスの失脚を企て、ナポレオンを担ぎ出す黒幕のタレーランを演じるのは、つい半月前まで月組ドラマシティ公演「THE MERRY WIDOW」で主演をつとめていた北翔さんです。短期間で陽気な伯爵から冷徹な策略家へ、その変身ぶりはさすがの一言。脚が悪く杖が欠かせないタレーランは、細かいウェーブのロングヘアが妖しくも美しい雰囲気を醸し出し、周りとは明らかに異質な色を放っています。戦況を読みながらナポレオンに逐次進言しますが、何を考えているかわからない不気味さが観る者の胸をざわつかせます。明るくて押し出しの強い役が続いていた北翔さんですが、このような黒くて引きの役でも強い存在感を示すとは、いったい引き出しはいくつ隠されているのでしょうか。細かく歌うシーンがたくさんあるので、その歌唱力もしっかりと味わえます。

 ともに政府の要職をつとめるフーシェは美稀千種さんが、シェイエスには美城れんさんがそれぞれ演じます。シェイエスもまたナポレオンに失脚させられますが、2幕ではオーストリアの宰相メッテルニヒ役も演じ、今回も縦横無尽な活躍が光る美城さん。花組の悠真倫さんとともに、このたび専科への異動も決まりました。いつも味のある演技で芝居を引き締めるお2人が、これからも長く、しかも各組で見られるなんて頼もしい。退団者が相次いで寂しく感じていた専科が再びにぎわうのは、嬉しいニュースですね。

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