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特集(6)「弾きやすい姿勢」と「男役の弾き方」の違い

2014年2月12日

写真:麻路さき撮影・宮川舞子

――ピアノは、ただ弾くのと、舞台上で弾いて演じるのとは違いますか?

 そうですね。弾くだけなら、譜面と鍵盤だけの世界でいいけれど、お客さんに観ていただくとなると、それだと面白味がないですから。誰かがしゃべっているときには相づちも打つだろうし、今回は台詞の隙間に「ダダダッ」とか、効果音も入れなきゃいけないから、同じ空気感でないとやっていけないですよね。宝塚だと、オケボックスと舞台が分かれていますが、今回のように同じ舞台で弾くとなると、それこそアイコンタクトも必要だし、誰かが歌い出すとき、テンポが変わればそれに合わせなきゃいけないし、そのあたりがやっぱり違うかな。

――「国境のない地図」以来、舞台上で最もピアノを弾いてらっしゃる麻路さんですが…。

 そうですね(笑)。

――あの…「カッコよく弾く」みたいなのもあるんですか?(笑)

 ちょ…っとあるかも(笑)。なぜかというと、やっぱり「弾きやすい姿勢」と「男役でカッコいい姿勢」とは微妙に違うんです。

――じゃあ、男役として弾くときは、ある程度こう…。

 ピアニストの方って、人にもよりますけど、やっぱり演奏に集中すると猫背になっちゃったりするじゃないですか。一番音がよく出るように。でも、男役だとそうはいかないんですよね。フォルテでも、(背筋伸ばして)「こう!」みたいな(笑)。

――ほんとうに麻路さんといえばピアノとご縁が深くて、しかもそれが最近どんどん広がっている感じがあるのですが、もともと子どものころから普通に習っておられたのですか?

 そう、本当に普通の人と同じように始めました。でも、母親が「女の子は何かひとつ芸をもってたほうがいい」という考えで、もともとピアノの先生になりたかったという母自身の夢も託された私は、案外真面目にやらされてたんですよね。ただ、成長していく中で、自分でも「もしかして音楽の道にも行けるかも」と思い始めて、「じゃあ音大を目指してみようかな」なんて、先生と一緒にがんばりだしちゃったんです。

――なるほどなるほど。

 ちょうど中学校3年で「宝塚を絶対受けたい」といったときも、親は反対でした。結局こちらに入っちゃったんですけど、でも、試験で点数を稼いでたのはピアノだったんです(笑)。その後も結局、弾けない時期が長ければ長いほど、好きだったんだなということがわかってきて、今も、ブラジルでボサノバなどのライブをやるときも、自分はピアノ担当です。阪急文化財団のマグノリアホールにも、すごくいいピアノがあるんですよ。スタインウェイのね。

――昨年、そこでコンサートもされましたよね。

 マグノリアホールにOGが出るときは、普通は歌うんですけど、私は「せっかくピアノがあるんだから弾きたい」といって、弾き語り形式のコンサートにさせてもらいました。

――好きな曲とか、得意な曲とかは?

 あまりこだわりはないんですけど、どちらかというと今はもうクラシック畑ではなく、ポピュラーですね。めっちゃくちゃ難しいですけど、ジャズも好きだし。音楽仲間が、宝塚の曲をひとりで演奏できるようにアレンジしてくれて、メドレーなんかを作ってくれるんですよ。その誰も弾いていない曲をこっそり練習して、マグノリアホールのコンサートのときに弾いたりしています(笑)。

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